君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜


「でも!私が好きなのはっ奏だからっ」 


言い終わる前に腕を引かれ、奏の腕の中に閉じ込められた。


「当たり前だろ。てかそうじゃないと困る」


声と態度からわかる余裕が無さそうな奏。

このあいだ、家で押し倒された時と似ている。



「鈴、キスしていい?・・・ってかする」


「っん」


顎をクイっと軽く持ち上げられたかと思うと、唇に柔らかいものが触れて、キスされているのだとわかった。


その唇が離れたかと思うと、またぎゅっと抱き締められる。



「俺、鈴のことになると、ほんとダセーくらい余裕ねぇの」



< 99 / 268 >

この作品をシェア

pagetop