一度倒れたら、溺愛がとまりません！！

処置室のカーテンを開けようとしたとき

「キャー」
看護師の悲鳴とともに殴られたような音が聞こえた。

すぐにカーテンを開けると男が看護師をナイフで挿そうとしていた。

「…くっ…はぁ…」
体がすぐに動き看護士をかばうと左腕にナイフがかすった。

腕から出血してるが、そんなこと気にしてる暇もなく男の方に向くと

「……え、なん…で、…」
心臓の音が早まった。そこにいたのは母を轢いた男だった。

「おー、やっと会えたぜ。長かったよ務所生活は。お前が有川だろ、あの女のむすめの」

「な…んで…あなたが…いるの？…」

「そりゃ、お前を殺すためさ」

「こ…ろす…？わた、しを？」

「あの女が死んだせいで務所が長くなったんだぜ、しかも金もとられるし…
あっ、おい…お前…」

私は男が油断して話してる間にナイフを手から落とした。

「まぁ…いっか、どうせーお前がそれ持ったって殺せはしないしな、ハッハッハ」

「ふ…ざけないで…、私が、どんだけ…
あんたを…、殺したかったか…
…ころしてやる…うぁー！」

私はナイフを男に向けて突き刺そうとした。でも…その瞬間
(南！南！待って南。お願い！南)
私の心の中でお母さんの声が聞こえた。

「…はっ、…はっ、はっ…」
私は涙と体の震えが止まらなかった。

カランカラン…
「ほーら、殺せないよ。お前には。だからいったのに…ナイフも落としちゃって」
男はナイフを拾った。そして私のお腹を殴った。私は棚に背中を打ち付けた。

そしてナイフを拾った。
「こーやって、ナイフは使うんだよ」
おとこそう言って私にナイフを振りかざした。

「みなみ！」