一度倒れたら、溺愛がとまりません!!

久しぶり…

重い体で目を覚ますと見覚えがありそうなところだった。

意識がはっきりしてきて見渡すと
病棟に自分が患者としてベッドで寝てた。

「これは…起きたらナースコール押すべきだよね。自分が医者だったら押してほしいし。いや、でもなんか押すの気まずいな…

あっ、晴のPHSに直接連絡しよう」

『もしもし、晴?』

『南?目覚ました?今からそっちいくから熱測ってて』

私は言われたとおりに熱を測っていたら晴が入ってきた。

「体調は?熱は、まだありそうだな」

「体が重い、呼吸が少し違和感がある」

「貧血は?」

「頭がクラクラするくらいかな…吐き気も少し」

ピピピ…
脇からとって数字をみずに晴に渡した。

晴はそれを受け取って
「何度あるか、言ったほうが良い?それとも知ると辛くなるから言わない?」

「この点滴は解熱剤入ってるから、下がってると信じて体温知りたい」

「39.0度ちょうど」

その数字を聞いた瞬間少し起こしていた体を完全に倒した。

「…むり…いろいろ辛すぎ…」

「これは辛いね。ご飯食べれなさそうだね。ゼリーとプリンなら少したべれる?
買ってくるけど」

晴は私の頭を撫でながら聞いてくれた。

「アイスがいい…ねぇ、このまま入院?」
何気なく聞いてみた。

「俺的には今日と明日多分家に帰れそうにないから、入院してくれたほうが安心するし、見に来れる。
あと、この部屋は他の患者さんの心電図の音とかは聞こえない。

でも、入院するかどうかは南に決めてもらおうと思ってた」


「私が決めていいの?」

「南も医者だから、自己判断はできると思ってる」

え、それはもう自分の体的にどっちのほうが適切かお前も医者ならわかるよね?
前触れもなく発作も出たし、貧血も治ってない現状…

「入院するしかないじゃん…晴のその言い方ずるい…」

「まぁ、無理したのは誰?って感じだけどね俺は。あと、怖かったり、苦しかったらいつでも連絡して。ナースコール押しづらかったらPHSでいいから」

「うん…」
少し泣き目になっていたまぶたと額にキスしてくれた。

「最近いろいろあったから。疲れが出ちゃってるだけだと思う。すぐ回復するよ。
南が寝るまでここにいるから。
安心して寝ていいよ」

お腹をポン、ポンと晴がしてくれて安心して眠った。
< 218 / 255 >

この作品をシェア

pagetop