一度倒れたら、溺愛がとまりません!!
病院について、怪しまれない程度に晴を
観察してると少し動きが鈍くなってるくらいでまだそんなに悪化してなくてホッとした。

今日の晴の予定はハードじゃないから速く上がらせてもらえそうで安心していた。


でも、その安心が…

「三浦先生、今日の当直変わってもらえませんか?すいません。急に」

おっと…流石に断るよね?自分でも体調悪いの気づいてるしね。

「どうしたんですか?」

「子どもと奥さんがどっちも熱でダウンしてて…」

「あ…それは大変ですね。わかりました。
変わります」

ん?は?今、変わりますって言った?

このとき私の何かがキレた気がした。

「三浦先生、いいですか?」

「みな、…、有川先生。今ちょっとむりかな…」
そう言ってすぐさま出ていこうとするので

「むりか、じゃあしょうがない」
私は晴のみぞおちあたりを軽く殴った。

「グホッ…、なにするの?」

「ピ」

「晴が体調悪いのに当直変わろうとするからでしょ?私のこと避けるし。朝からバレバレだし。ほら、みてこの体温計。非接触だから低く出やすいけど38.6だよ?

今日の当直は私が変わるから早く帰って」

晴は、図星過ぎて何も言えなかったのか

「…はい、帰ります」

このやり取りを聞いていた医局の看護師やら医師やらが爆笑した。

晴はこの科でリーダー的存在だが、私に
ボロクソ言われてるのが面白かったらしい、

「フフ、流石有川先生!私もいつ言うか迷ってました。見るからに体調わるそうなのに」

そういう看護師もいれば


「フハハハ、三浦も有川にはかなわないか」

と言うベテラン医師がいた。
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