塩キャラメルは甘くない。
「いいの!こうでも言わなくちゃこの先やってけないもん!」
鷹良くんが呆れているのも無理はない。今の私たちの順位はそこまで良い方じゃない、と思う。
でも、やっぱり希望は捨てたくない。
一位になりたい。たった一つしかないその座を奪い取りたい。
最初はひとりで1位を取れば良いと思っていた。
でも。
「お前らしいな」
くすっと笑った鷹良くんはもう呆れた表情じゃなくて。
私のことを誇らしく思ってる。そんな表情だった。
———私はこの人と一緒に1位を取りたい。