塩キャラメルは甘くない。
「私も頑張る!」
「お前何やってんだよ」
「え?べべべべべつに」
私は慌てて取り繕う。
鷹良くんには絶対にバレたくない。
デートのためにダイエットを始めたなんて…!
「ふーん」
もしかして、気づいてる…?
鷹良くんの表情はパッと見たところはなにも変わっていなかったけど、彼が後ろを向く直前に口角が上がっているのが見えた。
ば、バレた…!
「そんな無理にしなくたってよくない?二日三日でどうにかなるものじゃないし」
ごもっともです…。
結局ダイエットは1日で終わりを告げた。
私がデートに向かってできることは…。
これだ。
「ぎゃー!」
洗面所から出てきた私と目が合った鷹良くんが悲鳴をあげる。
「お前、何してんだよ…」