塩キャラメルは甘くない。

「38度9分。休みだな」


鷹良くんが私の体温計を奪って言った。


「ごめんなさい…」


「確かにこれが稼ぎ時だったよね」


「…本当にごめんなさい」


「謝らなくていいから」


「鷹良くんひとりで行ってもいいよ…？」


「俺をぼっちにするつもりか」


「あ」


そうだった。みんなパートナーと行ってるのに可哀想だ。


「ごめんね」


頭がうまく回らない。こんな時に熱なんて出してちゃいけなかったのに。


「とりあえず寝な」


鷹良くんの低い声は、不思議と私を安心させた。







しばらく眠った後気づくと、鷹良くんはまだ私の側にいてくれていた。