時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。
第四十六話 どんなタイミングでオチをつけるんで!?
宮中の夜会も終わり、今日はウェディングドレスの合わせの日だった。
オズワルド様が早く仕立てるようにと急がせているらしい。
私が言ったからか、何だかスタッフに申し訳ない気持ちだった。
シンプルなドレスが好きな為、ウェディングドレスもベールもあまり飾りをつけてないものを仕立てている。
マリオンは、「本当にお綺麗です!」と何だか自分のことのように感動していた。
ドレスを合わせた後は、お礼を言いたくてオズワルド様がいる書斎に行くと、仕事をしているのか机にいた。
「お仕事ですか? もしかしてお邪魔ですか?」
「大丈夫だ。ドレスはどうだった?」
「凄く綺麗でした。ありがとうございます」
お礼を言うとオズワルド様はフッとどこか嬉しそうな顔をした。
机の上には投資の書類や手紙などが広げてあった。
一番上にある書類に何気に目がいき、オズワルド様に聞くと、フォーレ伯爵のワイナリーに投資すると話してくれる。
「止めた方がいいと思いますよ。時間が戻る前に噂で恋人に貢いでいるとお茶会で聞いたことがあります。貢ぎすぎて事業のお金も使い込んでいたと耳にしました。多分今からだと3、4ヶ月後だと思いますが」
フォーレ伯爵は奥様を亡くし、何年も一人だったが、久々にできた恋人に舞い上がったのかかなり貢いでいたと噂を耳にしたことがある。
真面目な方ほど女に溺れるのか、それともその恋人がねだるのか。
オズワルド様は、女だけの茶会の噂までは知らなかったようだ。
「なら、投資は止めとくか。落ち目になったら安く買い叩けるか」
「そうでしょうね」
噂が出るのが今から3、4ヶ月後で落ち目になるのは、まあ、後半年以上経ってからでしょうけど。
そして、手紙を見ていると一つの手紙に目が止まった。
封の開いてないその手紙の差出人はノートン男爵だった。
「オズワルド様、これは……?」
「ノートン男爵からだ。金がなくてしょっちゅう借金をしてくる。利息ぐらいしか返してこんからもう貸してない。娘を結婚相手にと何度も手紙が来るからもう放置している」
どうやら、娘と結婚させれば借金がチャラになる、もしくはブラッドフォード家の財産がいつでも使えると思っているのか、その両方か、娘を何度も勧めてくるらしい。
オズワルド様は、端からノートン男爵の娘を相手にする気がなく一度も会わなかったらしい。
「時間が戻る前からですか?」
「そうだな、時間が戻る前も娘はいらんから金を作れとは言っていたが、一度も会わなかったな。気がつけばいつの間にか勧めてこなくなったし」
金貸しをするのはいいが、なんでノートン男爵なんだ。
「知り合いか?」
「ノートン男爵はアリシアの父親ですよ! しっかり縁があるじゃないですか!」
私の言葉にいつも飄々としているオズワルド様の表情が変わった。
「本当か?」
「本当ですよ! どんなタイミングでオチをつけるんですか!?」
くぅ! レオン様のことが落ち着いて安心してたのに!
娘の名前くらい聞いとけ!
「大丈夫だ。ちゃんと守ってやるから安心しろ」
「お願いします。私は非力なんですから」
わかった、わかった。と言いながらオズワルド様に促され座ったままのオズワルド様の膝の上に座った。そのまま優しく抱擁してくれていた。
オズワルド様が早く仕立てるようにと急がせているらしい。
私が言ったからか、何だかスタッフに申し訳ない気持ちだった。
シンプルなドレスが好きな為、ウェディングドレスもベールもあまり飾りをつけてないものを仕立てている。
マリオンは、「本当にお綺麗です!」と何だか自分のことのように感動していた。
ドレスを合わせた後は、お礼を言いたくてオズワルド様がいる書斎に行くと、仕事をしているのか机にいた。
「お仕事ですか? もしかしてお邪魔ですか?」
「大丈夫だ。ドレスはどうだった?」
「凄く綺麗でした。ありがとうございます」
お礼を言うとオズワルド様はフッとどこか嬉しそうな顔をした。
机の上には投資の書類や手紙などが広げてあった。
一番上にある書類に何気に目がいき、オズワルド様に聞くと、フォーレ伯爵のワイナリーに投資すると話してくれる。
「止めた方がいいと思いますよ。時間が戻る前に噂で恋人に貢いでいるとお茶会で聞いたことがあります。貢ぎすぎて事業のお金も使い込んでいたと耳にしました。多分今からだと3、4ヶ月後だと思いますが」
フォーレ伯爵は奥様を亡くし、何年も一人だったが、久々にできた恋人に舞い上がったのかかなり貢いでいたと噂を耳にしたことがある。
真面目な方ほど女に溺れるのか、それともその恋人がねだるのか。
オズワルド様は、女だけの茶会の噂までは知らなかったようだ。
「なら、投資は止めとくか。落ち目になったら安く買い叩けるか」
「そうでしょうね」
噂が出るのが今から3、4ヶ月後で落ち目になるのは、まあ、後半年以上経ってからでしょうけど。
そして、手紙を見ていると一つの手紙に目が止まった。
封の開いてないその手紙の差出人はノートン男爵だった。
「オズワルド様、これは……?」
「ノートン男爵からだ。金がなくてしょっちゅう借金をしてくる。利息ぐらいしか返してこんからもう貸してない。娘を結婚相手にと何度も手紙が来るからもう放置している」
どうやら、娘と結婚させれば借金がチャラになる、もしくはブラッドフォード家の財産がいつでも使えると思っているのか、その両方か、娘を何度も勧めてくるらしい。
オズワルド様は、端からノートン男爵の娘を相手にする気がなく一度も会わなかったらしい。
「時間が戻る前からですか?」
「そうだな、時間が戻る前も娘はいらんから金を作れとは言っていたが、一度も会わなかったな。気がつけばいつの間にか勧めてこなくなったし」
金貸しをするのはいいが、なんでノートン男爵なんだ。
「知り合いか?」
「ノートン男爵はアリシアの父親ですよ! しっかり縁があるじゃないですか!」
私の言葉にいつも飄々としているオズワルド様の表情が変わった。
「本当か?」
「本当ですよ! どんなタイミングでオチをつけるんですか!?」
くぅ! レオン様のことが落ち着いて安心してたのに!
娘の名前くらい聞いとけ!
「大丈夫だ。ちゃんと守ってやるから安心しろ」
「お願いします。私は非力なんですから」
わかった、わかった。と言いながらオズワルド様に促され座ったままのオズワルド様の膝の上に座った。そのまま優しく抱擁してくれていた。