時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。
第四十九話 鳥は反省する
オズワルド様にお姫様抱っこされて邸に戻ると、オズワルド様はリンクスに、荷物を外に置きっぱなしだから、ウィルに取りに行かせてくれ。と言っていた。
どうやら、邸の敷地内に入ると、図書館の様子がおかしいと感じ荷物を放ってきたらしい。
いつも私が困っていると助けに来てくれるオズワルド様が益々好きになりそうだった。
自分はこんなに単純だったかな。と思うほど不思議だ。
部屋のソファーに座らせてくれ、温かいお茶を飲むと、段々落ち着いてきた。
「ベルが悪かったな。あんな悪戯は初めてだ。ベルは頭がいいから、人の言うことがわかっているのだが……」
「もう大丈夫です」
どうやら、図書館の屋根には魔水晶があり、それが灯りを点けたりお化けが入って来ないようにしたりと図書館を守る役目もしているらしい。
ベルガモットさんが動かした魔水晶は灯りに反応する魔水晶だったみたいだ。
「今日は着替えはいいからこのまま夕食にしよう」
「はい……でも、このままもう少しいて下さい」
本当に、何も見えない暗闇は怖かった。
オズワルド様はそんな私の側にずっと寄り添っていてくれた。
寝支度時、マリオンに頼み事をした。
「マリオン、オズワルド様に内緒で明日の朝にベルガモットさんの食事に出す肉を準備してくれるかしら。朝食前に持って行くから」
そう伝え、翌朝、朝食前に急いで肉を取りに行った。
玄関外に取りに行くと、マリオンとリンクスが肉を持って待っていた。
「リディア様、オズワルド様から一週間は肉無しと言われてますよ」
「ごめんなさいリンクス。オズワルド様には秘密にしてね。一週間はこっそり私が肉だけ持って行きます」
リンクスはわかりました。とベルガモットさんの肉を渡してくれた。
そのまま図書館に行くとベルガモットさんは屋根にいた。
「ベルガモットさん、降りて来て下さい」
声をかけると、嫌そうながらも降りて来た。
「ベルガモットさん、昨日は私が冷たかったですね。ごめんなさい。これはベルガモットさんのお肉です」
ベルガモットさんの前にしゃがみ私はそう話した。
「私が一週間はこっそりお肉を持って来ますね。あと、お詫びにリボンを持って来ました。足に着けて上げますね」
ベルガモットさんは反省したのか意外と素直で、大人しく足にリボンを着けさせてくれた。
「リボンは短く切っているので邪魔にならないと思いますよ。結構高いリボンですけどお似合いですよ。……ベルガモットさん、私とこれで仲良くしましょうね」
ベルガモットさんは一言クェッと言って肉を咥えて屋根に飛び立って行った。
オズワルド様がベルガモットさんは頭がいいと言っていたからきっと通じたと思う。
私が朝食に行く為に邸に戻ろうとすると、オズワルド様が木の影に立っていた。
「また見てらしたんですか?」
「魔水晶を直しに来たらリディアがいただけだ」
「ベルガモットさんには、オズワルド様が見てたこと内緒ですよ」
「わかった。直したらすぐに朝食に行くよ」
本当にどこでも見ている。
一瞬ストーカーか! とも思ってしまう。
でもお肉のことは何も言わなかった。
彼は、きっと気付かなかったふりをするのでしょうね。
そして一週間、私はベルガモットさんに毎朝お肉を届け、オズワルド様はその事に一度も触れなかった。
どうやら、邸の敷地内に入ると、図書館の様子がおかしいと感じ荷物を放ってきたらしい。
いつも私が困っていると助けに来てくれるオズワルド様が益々好きになりそうだった。
自分はこんなに単純だったかな。と思うほど不思議だ。
部屋のソファーに座らせてくれ、温かいお茶を飲むと、段々落ち着いてきた。
「ベルが悪かったな。あんな悪戯は初めてだ。ベルは頭がいいから、人の言うことがわかっているのだが……」
「もう大丈夫です」
どうやら、図書館の屋根には魔水晶があり、それが灯りを点けたりお化けが入って来ないようにしたりと図書館を守る役目もしているらしい。
ベルガモットさんが動かした魔水晶は灯りに反応する魔水晶だったみたいだ。
「今日は着替えはいいからこのまま夕食にしよう」
「はい……でも、このままもう少しいて下さい」
本当に、何も見えない暗闇は怖かった。
オズワルド様はそんな私の側にずっと寄り添っていてくれた。
寝支度時、マリオンに頼み事をした。
「マリオン、オズワルド様に内緒で明日の朝にベルガモットさんの食事に出す肉を準備してくれるかしら。朝食前に持って行くから」
そう伝え、翌朝、朝食前に急いで肉を取りに行った。
玄関外に取りに行くと、マリオンとリンクスが肉を持って待っていた。
「リディア様、オズワルド様から一週間は肉無しと言われてますよ」
「ごめんなさいリンクス。オズワルド様には秘密にしてね。一週間はこっそり私が肉だけ持って行きます」
リンクスはわかりました。とベルガモットさんの肉を渡してくれた。
そのまま図書館に行くとベルガモットさんは屋根にいた。
「ベルガモットさん、降りて来て下さい」
声をかけると、嫌そうながらも降りて来た。
「ベルガモットさん、昨日は私が冷たかったですね。ごめんなさい。これはベルガモットさんのお肉です」
ベルガモットさんの前にしゃがみ私はそう話した。
「私が一週間はこっそりお肉を持って来ますね。あと、お詫びにリボンを持って来ました。足に着けて上げますね」
ベルガモットさんは反省したのか意外と素直で、大人しく足にリボンを着けさせてくれた。
「リボンは短く切っているので邪魔にならないと思いますよ。結構高いリボンですけどお似合いですよ。……ベルガモットさん、私とこれで仲良くしましょうね」
ベルガモットさんは一言クェッと言って肉を咥えて屋根に飛び立って行った。
オズワルド様がベルガモットさんは頭がいいと言っていたからきっと通じたと思う。
私が朝食に行く為に邸に戻ろうとすると、オズワルド様が木の影に立っていた。
「また見てらしたんですか?」
「魔水晶を直しに来たらリディアがいただけだ」
「ベルガモットさんには、オズワルド様が見てたこと内緒ですよ」
「わかった。直したらすぐに朝食に行くよ」
本当にどこでも見ている。
一瞬ストーカーか! とも思ってしまう。
でもお肉のことは何も言わなかった。
彼は、きっと気付かなかったふりをするのでしょうね。
そして一週間、私はベルガモットさんに毎朝お肉を届け、オズワルド様はその事に一度も触れなかった。