時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。
第七十七話 苛ついている
緊急連絡用の魔水晶が置いてある部屋へ向かっていたが、すでにアレクが宮の守りを固め始めている。そのせいか、魔法騎士団が動き出していた。
しかし、何故フェリシア様があんなことに?
誰かが魔力を抑える魔法薬を盛ったとしか思えん。
しかも、魔力を抑える為の魔法薬は毒ではないから盛られてもわからない。
実際リディアが異変に気づくまで本人でさえもわからなかった。
時間が戻る前はこんな事件はなかった。
時間が戻り変わったことは何だ。
レオン様と婚約させず、アリシアがリディアと関わる前に失脚させたせいか。
だが、アリシアはフェリシア様と関わりはない。
それに、今頃は刑務所だ。
アリシア自体は素人だから、魔道具がなければ呪いもかけられなかった。
刑務所にいるし、金もないから魔法薬も買えないはず。
ならレオン様か? レオン様の新しい婚約者はエルサだった。エルサはバーンズ公爵家だから魔法薬もある。バーンズ公爵家は風を司るウィンター公爵家の親戚だったはずだ。
しかし、親戚と言ってもバーンズ公爵家はウィンター公爵家より魔法は弱かったはずで、実際、エルサが魔法が使えるとも聞いたことはない。
それに他に何か異変はないのか!?
何かあるのではないか!?
考えても考えても、他の異変がわからない。
……やはりレオン様を見逃すべきではなかったか。アリシア同様落とすべきだったか。
アレクの弟だからと甘く見たのが間違いだったのでは。
リディアと婚約さえさせなければと思ったが、レオン様自身が危害を加えなくとも何かのきっかけになっている可能性が高い。
一番考えられるのはやはりエルサだ。エルサは俺とも少なからず関わりがあった。
もう何かが動き出しているから、今さらレオン様に止めを刺しても遅い。
そんなことをして今俺が捕縛されるとリディアを守れない。
クソッ!
苛立ちが止まらないまま、緊急連絡用の魔水晶でリンクスに連絡をし、すぐに魔力回復の魔法薬を手配した。
「リンクス、そちらに何か異変はないか?」
「……異変ですか? ……いつもより早く魔水晶の鉱山に雪が降り始めたぐらいです」
「そうか……鉱山はしばらく立ち入り禁止にしろ。給金は変わらず出しておいてくれ」
邸には異変はない。あの鉱山には、リディアは行かなかった。邸で留守番をしていた。
他に何か変わったことはないのか?
考えてもパズルのピースが足りないかのように苛立ちが収まらない。
とにかくリディアの元に戻ろう。
やはり心配だ……。
そして急ぎリディアの元に向かった。
しかし、何故フェリシア様があんなことに?
誰かが魔力を抑える魔法薬を盛ったとしか思えん。
しかも、魔力を抑える為の魔法薬は毒ではないから盛られてもわからない。
実際リディアが異変に気づくまで本人でさえもわからなかった。
時間が戻る前はこんな事件はなかった。
時間が戻り変わったことは何だ。
レオン様と婚約させず、アリシアがリディアと関わる前に失脚させたせいか。
だが、アリシアはフェリシア様と関わりはない。
それに、今頃は刑務所だ。
アリシア自体は素人だから、魔道具がなければ呪いもかけられなかった。
刑務所にいるし、金もないから魔法薬も買えないはず。
ならレオン様か? レオン様の新しい婚約者はエルサだった。エルサはバーンズ公爵家だから魔法薬もある。バーンズ公爵家は風を司るウィンター公爵家の親戚だったはずだ。
しかし、親戚と言ってもバーンズ公爵家はウィンター公爵家より魔法は弱かったはずで、実際、エルサが魔法が使えるとも聞いたことはない。
それに他に何か異変はないのか!?
何かあるのではないか!?
考えても考えても、他の異変がわからない。
……やはりレオン様を見逃すべきではなかったか。アリシア同様落とすべきだったか。
アレクの弟だからと甘く見たのが間違いだったのでは。
リディアと婚約さえさせなければと思ったが、レオン様自身が危害を加えなくとも何かのきっかけになっている可能性が高い。
一番考えられるのはやはりエルサだ。エルサは俺とも少なからず関わりがあった。
もう何かが動き出しているから、今さらレオン様に止めを刺しても遅い。
そんなことをして今俺が捕縛されるとリディアを守れない。
クソッ!
苛立ちが止まらないまま、緊急連絡用の魔水晶でリンクスに連絡をし、すぐに魔力回復の魔法薬を手配した。
「リンクス、そちらに何か異変はないか?」
「……異変ですか? ……いつもより早く魔水晶の鉱山に雪が降り始めたぐらいです」
「そうか……鉱山はしばらく立ち入り禁止にしろ。給金は変わらず出しておいてくれ」
邸には異変はない。あの鉱山には、リディアは行かなかった。邸で留守番をしていた。
他に何か変わったことはないのか?
考えてもパズルのピースが足りないかのように苛立ちが収まらない。
とにかくリディアの元に戻ろう。
やはり心配だ……。
そして急ぎリディアの元に向かった。