時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。
フェリシア様の部屋へと続く廊下には魔法騎士も配置されており、アレク様の心配が窺えた。
レオン様もアレク様くらい婚約者を大事にされたらいいのに。
でも、エルサ様とはきっと無理だろうなと思う。
二人の様子もそうだし、気が強くてレオン様を立てられないエルサ様は彼とは上手くいくはずがない。
フェリシア様の部屋へ続く真っ直ぐの廊下に行くために角を曲がると、魔法騎士が二人立っている。
「リディア・ウォードです。フェリシア様にお会いしに来ました」
「ブラッドフォード公爵様の婚約者の方ですね。お聞きしています。どうぞお通り下さい」
魔法騎士にも私の出入り自由の許可は通っており、あっさり通してくれる。
部屋に着くと、流石にウィルを連れて入るわけにはいかず、彼には廊下で待ってもらいマリオンと二人でフェリシア様の部屋に入った。
「何かあったらすぐに教えてね。ウィル」
「はい。ごゆっくりどうぞ」
部屋で椅子に座り本を読んでいたフェリシア様は、昨日よりずっと顔色が良い。
やはり、シャレイド公爵家の方だから私のような普通の人間と違い多少は魔力があったのだろう。
「リディア、助かりましたわ。リディアが大事に至る前に気付いてくれたおかげだわ。本当にありがとう」
「そんな……私の方こそ天…」
謝りたいけど、フェリシア様には謝罪の意味がわからないだろう。そう思い謝罪の言葉をぐっと飲み込んだ。
そんな様子の私を察したのかマリオンが気を利かせてくれる。
マリオンにも私が何を言いたいのかわからないだろうけど、私が言えないことがあることを察していたのだろう。
彼女はいつも私の味方で優しい。
「リディア様、何か体に良いハーブティーを準備してきますね」
「お願いね。マリオン」
気を利かせてマリオンはお茶を準備しに厨房へと向かおうとするとフェリシア様も侍女にお菓子を出すように言われ、フェリシア様の侍女もマリオンと厨房に行った。
そして、入れ違いにドアのノックの音がして使用人が伝言にやってきた。
「フェリシア様、陛下がお見舞いに来られるそうです」
「陛下が?」
「はい、こちらに向かわれるそうです」
陛下もフェリシア様が心配なのだろう。
「陛下がこちらに来られるなら居間に行きましょうか」
「では、私もお供致します」
侍女もお菓子を取りに行ったし、フェリシア様を宮の中とはいえ一人では行かせられない。
フェリシア様よりも先にドアを少し開けると、ウィルは変わりなく立っていた。
「ウィル、変わりない?」
「はい、変わりはありません」
誰も来てないようだし大丈夫ね。
そう思いながら、ドアを開く。
「ウィル、居間に行くから一緒に来て下さいね」
「はい」
ウィルは元冒険者だというけど礼儀正しい。
「リディア、どうしたの? 行かないの?」
「いえ、大丈夫です。行きましょう」
警戒している私を不思議そうな様子で聞いてきた。
まあ、アレク様の宮なら今は特に護衛が倍増しているから、警戒している私が変に見えるのだろう。
フェリシア様は呼びにきた使用人にアレク様も呼ぶように頼んでいる。
陛下ならお会いしても問題ないから、フェリシア様のお供でウィルを連れて居間へ行こうとすると、彼女は廊下に配置された魔法騎士たちに目が留まる。
「宮の中まで本当に魔法騎士を配置しているのね」
フェリシア様は部屋にいた為、廊下にいる魔法騎士を見て改めて護衛がついていることを実感したようだった。
そして、廊下を歩き始めると叫び声が聞こえた。
レオン様もアレク様くらい婚約者を大事にされたらいいのに。
でも、エルサ様とはきっと無理だろうなと思う。
二人の様子もそうだし、気が強くてレオン様を立てられないエルサ様は彼とは上手くいくはずがない。
フェリシア様の部屋へ続く真っ直ぐの廊下に行くために角を曲がると、魔法騎士が二人立っている。
「リディア・ウォードです。フェリシア様にお会いしに来ました」
「ブラッドフォード公爵様の婚約者の方ですね。お聞きしています。どうぞお通り下さい」
魔法騎士にも私の出入り自由の許可は通っており、あっさり通してくれる。
部屋に着くと、流石にウィルを連れて入るわけにはいかず、彼には廊下で待ってもらいマリオンと二人でフェリシア様の部屋に入った。
「何かあったらすぐに教えてね。ウィル」
「はい。ごゆっくりどうぞ」
部屋で椅子に座り本を読んでいたフェリシア様は、昨日よりずっと顔色が良い。
やはり、シャレイド公爵家の方だから私のような普通の人間と違い多少は魔力があったのだろう。
「リディア、助かりましたわ。リディアが大事に至る前に気付いてくれたおかげだわ。本当にありがとう」
「そんな……私の方こそ天…」
謝りたいけど、フェリシア様には謝罪の意味がわからないだろう。そう思い謝罪の言葉をぐっと飲み込んだ。
そんな様子の私を察したのかマリオンが気を利かせてくれる。
マリオンにも私が何を言いたいのかわからないだろうけど、私が言えないことがあることを察していたのだろう。
彼女はいつも私の味方で優しい。
「リディア様、何か体に良いハーブティーを準備してきますね」
「お願いね。マリオン」
気を利かせてマリオンはお茶を準備しに厨房へと向かおうとするとフェリシア様も侍女にお菓子を出すように言われ、フェリシア様の侍女もマリオンと厨房に行った。
そして、入れ違いにドアのノックの音がして使用人が伝言にやってきた。
「フェリシア様、陛下がお見舞いに来られるそうです」
「陛下が?」
「はい、こちらに向かわれるそうです」
陛下もフェリシア様が心配なのだろう。
「陛下がこちらに来られるなら居間に行きましょうか」
「では、私もお供致します」
侍女もお菓子を取りに行ったし、フェリシア様を宮の中とはいえ一人では行かせられない。
フェリシア様よりも先にドアを少し開けると、ウィルは変わりなく立っていた。
「ウィル、変わりない?」
「はい、変わりはありません」
誰も来てないようだし大丈夫ね。
そう思いながら、ドアを開く。
「ウィル、居間に行くから一緒に来て下さいね」
「はい」
ウィルは元冒険者だというけど礼儀正しい。
「リディア、どうしたの? 行かないの?」
「いえ、大丈夫です。行きましょう」
警戒している私を不思議そうな様子で聞いてきた。
まあ、アレク様の宮なら今は特に護衛が倍増しているから、警戒している私が変に見えるのだろう。
フェリシア様は呼びにきた使用人にアレク様も呼ぶように頼んでいる。
陛下ならお会いしても問題ないから、フェリシア様のお供でウィルを連れて居間へ行こうとすると、彼女は廊下に配置された魔法騎士たちに目が留まる。
「宮の中まで本当に魔法騎士を配置しているのね」
フェリシア様は部屋にいた為、廊下にいる魔法騎士を見て改めて護衛がついていることを実感したようだった。
そして、廊下を歩き始めると叫び声が聞こえた。