とことわのその ― 獣と絡まり蔦が這い ―【加筆修正版更新中】
そろそろと視線を合わせると、愛嬌はないと思っていた邑木さんの大きな瞳が熱かった。
わたしが思っていたよりもずっと、邑木さんは。
邑木さんという男は――。
そんなことを考えて油断していると、ぬっと舌で舌を舐められた。
その感触に思わず咄嗟に舌を引っこめると、だめ、とソファーに倒され、それまでよりもずっと深くまで舌を入れられた。
背中が仰け反る。
手首をきゅうきゅうと押さえつけられる。
引っこ抜かれるんじゃないかと思うくらい舌を吸われ、魂まで吸い取られそうになった。
「いい顔してる」
「……どんな」
「とろんとして、かわいい」
「やっぱり、かわいいって言えばいいと思ってる」
くっと笑う邑木さんの唇が、混ざり合った唾液で濡れてひかっていた。
それがたまらなく恥ずかしくて
「それに……こういうときは、あまりしゃべらないでください」
「確かにそうだな。それよりもっと、することがある」
すぐさま唇が被さってきた。
しゃべるなと言ったのに、邑木さんはキスしながらも、かわいい、かわいいと繰り返した。
声が耳を、言葉が胸をくすぐり、熱のこもった吐息は全身を包んだ。
わたしが思っていたよりもずっと、邑木さんは。
邑木さんという男は――。
そんなことを考えて油断していると、ぬっと舌で舌を舐められた。
その感触に思わず咄嗟に舌を引っこめると、だめ、とソファーに倒され、それまでよりもずっと深くまで舌を入れられた。
背中が仰け反る。
手首をきゅうきゅうと押さえつけられる。
引っこ抜かれるんじゃないかと思うくらい舌を吸われ、魂まで吸い取られそうになった。
「いい顔してる」
「……どんな」
「とろんとして、かわいい」
「やっぱり、かわいいって言えばいいと思ってる」
くっと笑う邑木さんの唇が、混ざり合った唾液で濡れてひかっていた。
それがたまらなく恥ずかしくて
「それに……こういうときは、あまりしゃべらないでください」
「確かにそうだな。それよりもっと、することがある」
すぐさま唇が被さってきた。
しゃべるなと言ったのに、邑木さんはキスしながらも、かわいい、かわいいと繰り返した。
声が耳を、言葉が胸をくすぐり、熱のこもった吐息は全身を包んだ。