とことわのその ― 獣と絡まり蔦が這い ―【加筆修正版更新中】
もしかしたらわたしは男のプライドとか、そういうものを傷つけたのかもしれない。
そう考えたけれど、覚えていないものは覚えていない。
ぱらぱらと、断片的にしか思い出せなかった。
少しするとデパ地下の惣菜のような、きらきらしたサラダやらなんやらのデリバリーが届いた。
邑木さんが頼んでくれていたようで、支払いはもう済まされていた。
あの男はこうすることで支配欲でも満たしているのだろうか、と少し苛立つ。
だけど食べ物に罪はなくて、わたしは一人、真っ白な革張りのソファーに座って黙々と食べた。
テーブルではなくソファーで食べたのはわたしなりの反抗だったけれど、ここにいない邑木さんは当然そんなこと知らないし、知ったところでテーブルで食べろと注意もしない気がする。
蒸し海老とパクチーのサラダはパクチーが新鮮で、ライムのドレッシングがよくきいておいしかった。
パクチーなんて好みの分かれるサラダを選ぶあたり、邑木さんは変わってると思う。
そんなに気の利かないタイプには見えなかった。
そう考えたけれど、覚えていないものは覚えていない。
ぱらぱらと、断片的にしか思い出せなかった。
少しするとデパ地下の惣菜のような、きらきらしたサラダやらなんやらのデリバリーが届いた。
邑木さんが頼んでくれていたようで、支払いはもう済まされていた。
あの男はこうすることで支配欲でも満たしているのだろうか、と少し苛立つ。
だけど食べ物に罪はなくて、わたしは一人、真っ白な革張りのソファーに座って黙々と食べた。
テーブルではなくソファーで食べたのはわたしなりの反抗だったけれど、ここにいない邑木さんは当然そんなこと知らないし、知ったところでテーブルで食べろと注意もしない気がする。
蒸し海老とパクチーのサラダはパクチーが新鮮で、ライムのドレッシングがよくきいておいしかった。
パクチーなんて好みの分かれるサラダを選ぶあたり、邑木さんは変わってると思う。
そんなに気の利かないタイプには見えなかった。