好きになっちゃ、だめでしたか?
適当に近くのカフェに入り、窓際の席に座った。
本当は、外から見えない席がよかったけれど昼の今は混雑していてそこしか空いていなかった。
ランチプレート。
ここから見えるみんなが、同じランチプレートを食べている。
わたしもこれでいいや、と思って外を見ると、目が合った。
「蒼」
「あれ、大野じゃん」
蒼は指を指しながら何かを言っている。
唇の動きを読もうとするけれど、読唇術を心得ていないわたしには全くと言っていいほど読み取ることができない。
そのとき、スマホが鳴る。
見ると、蒼からだった。
「そっち行っていい? ってメッセージきたんだけど」
「留衣はいいの?」
「え?」
「ほら、さっき私と2人がいいって言ってたじゃない? まあでも、大野だったらいっか」
蒼に向かって指で丸を作ると、蒼は目の前から消えてカフェの中へと入って来た。
蒼は一華の隣に遠慮なく座ると「俺も同じやつ」と言った。
「同じやつって?」
「どうせ、ランチプレートだろ? ここのカフェってランチはランチプレートしかないし」
と、蒼はわたしよりもここのカフェに詳しいよう。
「良く知ってるね蒼」
「あれでしょ? デートに誘おうと思って下調べしてるんでしょ」
「な、なわけねえだろ」
「なに蒼。好きな人いるんだ。同じ高校? てか、あれか。同じ中学だよね。もしかして、高校も一緒?」
蒼は「その話はいいから、もう終わり」と勝手に話の幕を閉じてしまった。
本当は、外から見えない席がよかったけれど昼の今は混雑していてそこしか空いていなかった。
ランチプレート。
ここから見えるみんなが、同じランチプレートを食べている。
わたしもこれでいいや、と思って外を見ると、目が合った。
「蒼」
「あれ、大野じゃん」
蒼は指を指しながら何かを言っている。
唇の動きを読もうとするけれど、読唇術を心得ていないわたしには全くと言っていいほど読み取ることができない。
そのとき、スマホが鳴る。
見ると、蒼からだった。
「そっち行っていい? ってメッセージきたんだけど」
「留衣はいいの?」
「え?」
「ほら、さっき私と2人がいいって言ってたじゃない? まあでも、大野だったらいっか」
蒼に向かって指で丸を作ると、蒼は目の前から消えてカフェの中へと入って来た。
蒼は一華の隣に遠慮なく座ると「俺も同じやつ」と言った。
「同じやつって?」
「どうせ、ランチプレートだろ? ここのカフェってランチはランチプレートしかないし」
と、蒼はわたしよりもここのカフェに詳しいよう。
「良く知ってるね蒼」
「あれでしょ? デートに誘おうと思って下調べしてるんでしょ」
「な、なわけねえだろ」
「なに蒼。好きな人いるんだ。同じ高校? てか、あれか。同じ中学だよね。もしかして、高校も一緒?」
蒼は「その話はいいから、もう終わり」と勝手に話の幕を閉じてしまった。