双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
それは、嵐のようなキスで始まった。

煌めく夜景を臨む彼の寝室で、背中に冷たいシーツを感じたと同時に熱く唇を塞がれる。

大きな手が葵の頭を包み込み、戸惑う葵の退路を断つ。

薄く開いた唇から強引に侵入する。
「んんっ……!」

パジャマの背中をしならせて、葵は覆いかぶさる彼シャツを握りしめた。

「んっんっん……」

漏れ出る声を止めることができなかった。彼の舌が葵の中で暴れまわり、葵の身体に火をつける。

うなじから差し込まれた手が葵の髪をかき分けて指で耳を擦り上げる。

もうそれだけでどうにかなってしまいそうだった。

緊張と興奮でうまく呼吸ができなくて、息苦しい。

獰猛な彼の唇に食べ尽くされる獲物になった気分だった。

二年半ぶりの荒々しい彼の口づけに、身体の中の忘れていた部分が、キュッと切なく反応する。

「葵、愛してるよ」

耳に囁く熱い声。そのまま今度は耳にキスが降り注ぐ。

熱い舌が耳朶を這う感触に、葵の身体がびくんと跳ねる。

薄いブルーの彼のシーツに、淫らなシワを作っていく。

「んんん……!」

パジャマの上を彼の手が這い回り、舌なめずりをして入口を探している。
< 118 / 188 >

この作品をシェア

pagetop