双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
葵と晃介が別れた原因は自分の反対だったということを、大介は母に詫びてくれ、その場でケジメとしてちゃんとした結婚式を挙げさせると約束してくれたのだ。
もちろんその前から晃介の提案でふたりの間では結婚式の話が進んでいて、晃介のスケジュールと葵が気に入った会場の予約状況で日にちを決めたのだが。
なるべく早くという気持ちでいるのだろう。
「年内にならないのか?」と晃介に尋ねている。
「無理だよ、うちの患者のオペだけで年内はいっぱいだ。葵だって働いてるんだから準備を任せきりにするわけにはいかないし」
答える晃介に、葵は助け船を出すことにした。
「お義父さん、年明けに予約が取れた会場は、子連れ挙式のプランが充実してるんです。せっかくだったら子供たちも楽しめる式にしたいなと思ってて。リングボーイをしてもらったり、そのほかにもいろいろ」
大介が葵の方を見た。
「リングボーイ?」
「式の指輪交換の時に、リングを神父さんに渡す役目です。ふたりにやってもらいたいなぁって。年明けなら二歳半になってるからしっかりできるかな? なんて考えてて……」
「そうか……なるほど」
大介が頷いて、晴馬と悠馬に向かってにっこりとした。
「じゃあ、じじと一緒に練習しような」
あっさりと納得した父親に、晃介はやれやれというように肩を竦める。そして葵に"助かった"というように目配せをした。
最近の大介はとにかくこんな調子だった。
頑固なところは相変わらず、でも子供たちを引き合いに出せば、たいていのことは納得してくれる。
もちろんその前から晃介の提案でふたりの間では結婚式の話が進んでいて、晃介のスケジュールと葵が気に入った会場の予約状況で日にちを決めたのだが。
なるべく早くという気持ちでいるのだろう。
「年内にならないのか?」と晃介に尋ねている。
「無理だよ、うちの患者のオペだけで年内はいっぱいだ。葵だって働いてるんだから準備を任せきりにするわけにはいかないし」
答える晃介に、葵は助け船を出すことにした。
「お義父さん、年明けに予約が取れた会場は、子連れ挙式のプランが充実してるんです。せっかくだったら子供たちも楽しめる式にしたいなと思ってて。リングボーイをしてもらったり、そのほかにもいろいろ」
大介が葵の方を見た。
「リングボーイ?」
「式の指輪交換の時に、リングを神父さんに渡す役目です。ふたりにやってもらいたいなぁって。年明けなら二歳半になってるからしっかりできるかな? なんて考えてて……」
「そうか……なるほど」
大介が頷いて、晴馬と悠馬に向かってにっこりとした。
「じゃあ、じじと一緒に練習しような」
あっさりと納得した父親に、晃介はやれやれというように肩を竦める。そして葵に"助かった"というように目配せをした。
最近の大介はとにかくこんな調子だった。
頑固なところは相変わらず、でも子供たちを引き合いに出せば、たいていのことは納得してくれる。