双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました

晃介の告白

「今日はありがとう」
 一日の終わり、双子がすやすやと眠る寝室の隣のリビングで、テーブルを挟み葵は晃介と向かい合わせに座っている。
「すごく疲れたでしょう?」
 晃介が微笑んだ。

「まぁ、そうだな。ふたりがあんなに動くとは思わなかったよ。晴馬の方がちょっとやんちゃだな」

「うん、すごく足が速いの。そのうち私、追いつけなくなるんじゃないかな?」

「だろうな。でも大丈夫、そしたら俺が捕まえるよ」

晃介の言葉に曖昧に頷きながら、葵は不思議な気持ちになっていた。

彼はこれからもこんな風にふたりと関わっていくつもりなのだ。そして葵はそれをもうどこかで受け入れている。

彼と双子のことについて、今朝までは確かに答えを出せていなかったはずなのに。

今日一日、彼はよく子供たちの面倒をみてくれた。

午前中に、家の中で遊びながらオムツ替えをマスターして、おやつやお昼ご飯を食べさせた。

そして昼寝をさせたあと水筒を持って三人で出かけていったのだ。

葵の方は、家で少し休憩をしてからスーパーへ行った。来週の献立を考えながらひとりでゆっくりと買い回るのもはじめてのことだった。

夕方、帰ってきた時の満足そうなふたりの顔に、葵の胸は感謝の気持ちでいっぱいなった。
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