双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
葵への気持ちをまったく隠すことなくそのまま口にする彼に、頬が燃え上がるように熱くなった。

「そ、そんな心配無用だよ! 私、もう子供だっているのに」

 突然大きな声を出した母親に双子が不思議そうにする隣で、晃介が肩をすくめた。

「そんなの関係ないってやつはいっぱいいるよ。げんに俺だって葵と出会う前は、八歳も年下の新人看護師に声をかけるなんてありえないって思ってたのに、自制できなかったんだから」

「じ、自制できなかったって……。晃介、なに言ってるの?」

葵は驚いて聞き返した。

自制できなかったとは不可解な言葉だ。あの屋上での出来事は、ただ休憩場所が同じだから偶然起こったことのはずなのに。

「屋上で話すようになったのは、たまたまでしょう?」

 尋ねると、晃介が首を横に振った。

「いや違う。もちろんふたりともがあそこを休憩場所にしていたのはたまたまだけど、俺は葵じゃなかったら声をかけなかったよ。だいたい、声をかけるより前から俺はあそこで休憩する君を見ていた」

「え……ええ⁉︎ ど、どういうこと?」
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