双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
いつもは、髪が乾いたら彼はなにもせずに脱衣所を出ていく。
それを葵は少し寂しく思いながら見送るのだ。
あの頃のように抱きしめてほしいという言葉を飲み込んで。
それが、バレてしまっていたのだろうか。
「晃介、……どうしたの?」
掠れた声で尋ねると、晃介が葵の頭に口づけたまま、目を閉じた。
「ドライヤーの性能を確認してるんだよ。本当に髪に艶が出るのかなって……うん、いい香りだ」
うっとりとそう言って、彼は髪をかき分ける。そして首筋にキスをした。
「つっ……!」
葵の口から吐息が漏れる。ドライヤーの性能を確認をするために、こんなことまでする必要はない。
でもその反論は、頭の片隅で溶けていく。
「葵、愛してるよ。……ずっとこうしたかった」
低くて甘い彼の声音が、葵からまともな思考を奪っていく。自力で立っているのかどうかもわからないくらいだった。
「愛してる」
熱い息が耳にかかり甘噛みされる感触に、葵は形だけの抵抗をする。
「晃介、ダメ……。ど、動画が終わっちゃう。そしたら子供たちが……」
その言葉に、晃介が反応した。動きを止めて耳を澄ませる。
歌は終わりリビングは静かになっている。動画は止まっているけれどふたりはこちらへは来なかった。
それを葵は少し寂しく思いながら見送るのだ。
あの頃のように抱きしめてほしいという言葉を飲み込んで。
それが、バレてしまっていたのだろうか。
「晃介、……どうしたの?」
掠れた声で尋ねると、晃介が葵の頭に口づけたまま、目を閉じた。
「ドライヤーの性能を確認してるんだよ。本当に髪に艶が出るのかなって……うん、いい香りだ」
うっとりとそう言って、彼は髪をかき分ける。そして首筋にキスをした。
「つっ……!」
葵の口から吐息が漏れる。ドライヤーの性能を確認をするために、こんなことまでする必要はない。
でもその反論は、頭の片隅で溶けていく。
「葵、愛してるよ。……ずっとこうしたかった」
低くて甘い彼の声音が、葵からまともな思考を奪っていく。自力で立っているのかどうかもわからないくらいだった。
「愛してる」
熱い息が耳にかかり甘噛みされる感触に、葵は形だけの抵抗をする。
「晃介、ダメ……。ど、動画が終わっちゃう。そしたら子供たちが……」
その言葉に、晃介が反応した。動きを止めて耳を澄ませる。
歌は終わりリビングは静かになっている。動画は止まっているけれどふたりはこちらへは来なかった。