世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!
 近所の子どもたちに、悪いことをしている所を注意するので、一部保護者からは正義マンと揶揄されている。
 悪いことをはっきり言う真面目な紫乃と、正反対の結花とは水と油である。
 年末年始の帰省で、結花が実家で何もしないのことや、悠真に対して馬鹿にした態度を注意したり、忠告したりしている。
 それに首を突っ込んでくるのが周子だ。だから余計厄介な方向へ行き、雰囲気が重くなる。
 結花と周子にとっては紫乃は「口うるさいお行儀いい子ちゃん」で、疎ましい存在である。
「さすが、良輔らしい」
 実家に二人の天敵がいることで、義妹の逃げ道を塞ぐことが出来るということなんだろう。
 それにあの母親も少しは大人しくなるだろう。
 義妹の居場所をなくすことで、彼女はどう動くだろうか。
 それにこちらは、弟が有利になる要素を持っている。
 
 ――彼女には一度きついお灸を据えた方がいいと思ってます。今まで彼女のワガママで沢山の被害者が出たこと、一番大切にすべき家族をないがしろにしたこと。

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