世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!
5章
1
「今日からうちで働いてもらう、依田結花《よだゆいか》さんです」
結花は陽貴にローカルスーパーよだ・明王寺店《みょうおうじてん》に6時のミーティングに出席した。1月4日、年始の勤務からスタートだ。
陽貴は結花が勝手に身内を殺したり、体調不良の演技をするだろうと見越して、迎えに行った。
案の定嘘ついて休もうとしていた。しかし陽貴は結花のSNSで昨日の投稿分をチェックして元気だったことを知っていたので仮病だとすぐ分かった。
SNSには働かないといけなくなった愚痴が書かれていて、コメントには当然だろとか、煽るかのように離婚フラグ回避頑張れとからかっていた。
スタッフ達はジャージやスウェットといった動きやすい格好の上に、赤色のエプロンに名札をつけている。
一方結花は高いヒールにホットパンツ、上は露出高めの上着。
鞄は当然ブランドもの。
どう見ても働く格好ではなかった。
スタッフ達が「着替えるよな?」「この恰好で働くのか?」とこそこそ話す。
「依田結花です! 37歳! 世界一可愛いゆいちゃん初めて働くからみんな優しくしてねっ!」
結花の自己紹介にスタッフ達がざわつく。
呆気に取られる人、なんだこいつはと睨みつけるひと、ため息つくひと……少なくともいい反応ではない。
結花は陽貴にローカルスーパーよだ・明王寺店《みょうおうじてん》に6時のミーティングに出席した。1月4日、年始の勤務からスタートだ。
陽貴は結花が勝手に身内を殺したり、体調不良の演技をするだろうと見越して、迎えに行った。
案の定嘘ついて休もうとしていた。しかし陽貴は結花のSNSで昨日の投稿分をチェックして元気だったことを知っていたので仮病だとすぐ分かった。
SNSには働かないといけなくなった愚痴が書かれていて、コメントには当然だろとか、煽るかのように離婚フラグ回避頑張れとからかっていた。
スタッフ達はジャージやスウェットといった動きやすい格好の上に、赤色のエプロンに名札をつけている。
一方結花は高いヒールにホットパンツ、上は露出高めの上着。
鞄は当然ブランドもの。
どう見ても働く格好ではなかった。
スタッフ達が「着替えるよな?」「この恰好で働くのか?」とこそこそ話す。
「依田結花です! 37歳! 世界一可愛いゆいちゃん初めて働くからみんな優しくしてねっ!」
結花の自己紹介にスタッフ達がざわつく。
呆気に取られる人、なんだこいつはと睨みつけるひと、ため息つくひと……少なくともいい反応ではない。