世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!
「笑顔で周りを癒すことが出来るから、お客さんの人気取れるね……」
 結花の自己PR欄の一節を読み上げる。
「あー、それね……最初、私は世界一可愛いから男性にモテるとか働いたことない自慢してたから、さすがにないわーと思って、一緒に書き直しした。ほんとあの人と話してると、メンタルと体力ゴリゴリ削られる」
 年の瀬に悠真と陽貴で結花に履歴書の書き方を教えた。場所は結花の家。
 さすがに履歴書出さないのはまずいだろうと。
 これもだれかチェックしないと絶対ロクなことにならないだろうと、陽貴が見越してた。
 結花としては久しぶりに夫が帰ってきて、働けって何よとか、今どこにいるのとか、よりを戻してくれるのかと質問責め。
 悠真が来たのは、陽貴がいるからということで、1人だけだと、彼の体調が悪化する可能性が高い。
 彼はだいぶ動けるようになってるものの、結花の近くにいるとどこかぎこちない感じであった。
 結局、どこに出しても恥ずかしくない履歴書を書き終わるのに半日かかった。
 写真にプリクラや自撮りでキメ顔の写真入れようとするので、証明写真アプリ使って撮影した。丸文字で字が幼く見えたので、スマホの履歴書アプリで打ってもらった。
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