世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!

6

「なんなんですか! あの人!」
 事務作業している野崎に詰め寄る福島は口調が強くなっていた。
 結花が帰ったのを見計らっての発言だ。
「また、やらかした?」
「やらかしたを通り越してます。あれじゃ他のスタッフ達に悪影響ですよ」
 勤務状況を報告する福島に野崎は頭を抱える。
「ネイルまだやってたんか……前回の勤務の時に、控えるようにお願いしたんだけどなぁ。人事部長にも言われてたのに。お金出せとかふざけてるな。いや……」
 もしかしてわざとあのスタイルでやって、勤務中にネイルが外れたのを、会社のせいにするとか?
 ありそうだが、多分人事部長が却下するだろう。
 多分知らないでやってるな。
「こういう職業でネイルだめって知らないですかね。今日も朝礼の服装も酷かったですし。本当に働いたことないんだなと思いました」
 最初見た時あの格好でやるつもりなのか、正気なのかと思った。
 ちなみに今日はマイクロミニスカに肩出しのトップスだった。どこで買ってきたのか聞きたくなる。
 たとえ働いたことがなくても、わからなければ調べたり、聞いたりするものだとおもうが、そういうことが全然ない。
「で、教えた時反抗して??」
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