世界一可愛い私、夫と娘に逃げられちゃった!
33
カーテン越しから「呉松さんいらっしゃいますか?」と男性の声が聞こえたので、良輔が「どうぞ」と入室を促した。
中に入ってきたのは、黒のスーツ姿で、長身ですらりとした少し赤みがかったパーマの男性。顔は西洋の人と間違えられそうな目鼻立ち。
手にはタブレットPCと呉松周子の名前が書かれたバインダーを抱えている。
「大磐さん、いつもお世話になってます」
良輔は立ち上がって結花に挨拶するように促す。
わー、俳優さんみたい! この人なに? 施設の偉い人? うーん、見た目は75点かな。
結婚指輪は……してなさそうね。
こんな顔のいい人、ワンチャン結婚できるかな?
「ね、大磐さんっていうの? 私、依田周子の娘の、依田結花です! ゆいちゃんって呼んでね! 年いくつ? 彼女いるの?」
「この子がうちの自慢の娘の結花よ。あら、お二人ならお似合いじゃない? たしか年は42だっけ、うちのゆいちゃん可愛いでしょー」
「お、お母さん、そっくりですね。周子さんも、若い頃可愛らしかったんでしょうね」
初対面でいきなりプライベートのことを聞かれたので、大磐は困惑した表情を見せる。
それが精一杯の返しだった。
中に入ってきたのは、黒のスーツ姿で、長身ですらりとした少し赤みがかったパーマの男性。顔は西洋の人と間違えられそうな目鼻立ち。
手にはタブレットPCと呉松周子の名前が書かれたバインダーを抱えている。
「大磐さん、いつもお世話になってます」
良輔は立ち上がって結花に挨拶するように促す。
わー、俳優さんみたい! この人なに? 施設の偉い人? うーん、見た目は75点かな。
結婚指輪は……してなさそうね。
こんな顔のいい人、ワンチャン結婚できるかな?
「ね、大磐さんっていうの? 私、依田周子の娘の、依田結花です! ゆいちゃんって呼んでね! 年いくつ? 彼女いるの?」
「この子がうちの自慢の娘の結花よ。あら、お二人ならお似合いじゃない? たしか年は42だっけ、うちのゆいちゃん可愛いでしょー」
「お、お母さん、そっくりですね。周子さんも、若い頃可愛らしかったんでしょうね」
初対面でいきなりプライベートのことを聞かれたので、大磐は困惑した表情を見せる。
それが精一杯の返しだった。