僕は花の色を知らないけれど、君の色は知っている
公園には、ひまわりのほかにもたくさんの花が咲いていた。

レモンブライト、センニチコウ、ケイトウ、それからマリーゴールド。

色とりどりの花々の中を歩いていたら、心まで色づいたようになって、気持ちが晴れ晴れとしてくる。

不登校時代はどんなにお出かけしてもこんな気分にはならなかったけど、どうやら私は少し変わったみたい。

きっと、近くで懸命にシャッターを押している写真部のみんなのおかげだろう。

特に、こんなにきれいな花々を前にして、私ばかりを撮っている変わり者の彼の。
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