※追加更新終了【短編集】恋人になってくれませんか?
「自分に都合良く?」
そう言ってシャルレーヌ様はほんのりと声を弾ませた。わたしは小さく頷きつつ、ゆっくりと大きく息を吸う。シャルレーヌ様はわたしの背中に手を添え「最後にもう一つだけ」とそう口にした。
「――――シュザンヌ様はアントワーヌのことをどう思っていらっしゃるの?」
シャルレーヌ様の問い掛けに、わたしの心臓がドクンと大きく跳ねた。
(それは……本心をお伝えしても良いのだろうか?)
彼女が何を思ってこんなことを尋ねているのか、わたしには分からない。だけど、自分の気持ちに嘘を吐きたくは無かった。アントワーヌ様への気持ちを断ち切るためにも、きっとこれは必要なことなんだと思う。そんな風に自分に言い訳をしてから、わたしはゆっくりと口を開いた。
「……お慕いしていました。こんな学園、大っ嫌いだと思っていたのに、アントワーヌ様にお会いしてからは毎日が楽しくて…………本当に、大好きでした」
こんなことになってしまった今でも、わたしはアントワーヌ様のことを想っている。彼と過ごすひと時が、わたしにとっては何よりも大事だった。話したいことを話し、自分らしく居られることが、とてもとても嬉しかったのだ。
「…………だそうよ、アントワーヌ」
シャルレーヌ様の朗らかな声音が頭上で響く。
そう言ってシャルレーヌ様はほんのりと声を弾ませた。わたしは小さく頷きつつ、ゆっくりと大きく息を吸う。シャルレーヌ様はわたしの背中に手を添え「最後にもう一つだけ」とそう口にした。
「――――シュザンヌ様はアントワーヌのことをどう思っていらっしゃるの?」
シャルレーヌ様の問い掛けに、わたしの心臓がドクンと大きく跳ねた。
(それは……本心をお伝えしても良いのだろうか?)
彼女が何を思ってこんなことを尋ねているのか、わたしには分からない。だけど、自分の気持ちに嘘を吐きたくは無かった。アントワーヌ様への気持ちを断ち切るためにも、きっとこれは必要なことなんだと思う。そんな風に自分に言い訳をしてから、わたしはゆっくりと口を開いた。
「……お慕いしていました。こんな学園、大っ嫌いだと思っていたのに、アントワーヌ様にお会いしてからは毎日が楽しくて…………本当に、大好きでした」
こんなことになってしまった今でも、わたしはアントワーヌ様のことを想っている。彼と過ごすひと時が、わたしにとっては何よりも大事だった。話したいことを話し、自分らしく居られることが、とてもとても嬉しかったのだ。
「…………だそうよ、アントワーヌ」
シャルレーヌ様の朗らかな声音が頭上で響く。