交通事故で記憶喪失になった君と、余命一年の私
プロローグ

5歳の時、幼稚園で将来の夢を絵に描く時があった。

「ねーれお、れおはおおきくなったらなにになるの?」

「んー、ぼくはまだなりたいものないかな」

クレヨンを片手に隣で座ってる嶺緒といつかなれると思っている将来のことについて話していた。

「つきはは?」

「つきははね〜かんごしさんになりたいの」

「かんごしさん?びょういんにいる?」

「そう!!」

無邪気で純粋で、大人には簡単になれると思っていた。

「なんで?」

「このあいだね、びょういんにいったらかんごしさんがすっごいやさしかったの!」

「そうなんだ!つきはならやさしいかんごしさんになれるよ!!」

「うん!!」

嶺緒と生まれた時からずっと一緒で、一緒に育ってきて。これからもずっと隣にいる。そう思っていた....
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