交通事故で記憶喪失になった君と、余命一年の私

「じゃあ明日から教えてあげるよ」


「本当!?やったぁーー!!」


輝羅は本当に勉強ができないから進級できるか不安になっていた。


だから輝羅の勉強を教えるのは友達として苦ではない。


瑠奈も勉強が出来るけど、輝羅は気を使うんだと思う。


輝羅は昔からそうゆう子だったから。


「ねぇー月葉....瑠奈のことなんだけどね」


「うん.....」


「瑠奈....月葉の病気のことで今落ち込んでるの....先生たちは学校で何にも触れないから私たちも知らなかったし、みんなも知らない.....でも瑠奈は心が不安定になってる」


「うん......」


瑠奈の様子がおかしいことくらい私だって気がついていた。あの日、瑠奈がこの病室を飛び出したあの日から...


「でさ、月葉一回瑠奈とちゃんと話してもらいたいんだけど....いい?」


「うん.....その必要があると思う。私が病気なのちゃんと瑠奈にも理解して欲しいし、このままずっと瑠奈と話さないのも嫌だから....」
< 138 / 162 >

この作品をシェア

pagetop