交通事故で記憶喪失になった君と、余命一年の私
そうだよ....
大丈夫...
「あっ!そうだ。先生呼ばないとだった」
「言われてたの?」
「そうそう」
そう言って私の頭の上にあったナースコールを押した。
『はい。崎谷さんどうされました?』
「娘が目を覚しました」
『わかりました。今すぐ先生に連絡を入れます』
「わかりました。ありがとうございます」
数分後...
──ガラガラ
先生が入ってきた。
「崎谷さん。目が覚めたようですね」
「あっ!先生」
お母さんが先生に挨拶をした。
「こんにちは」
「こんにちは」
先生は見た目は30代くらいに見える若い先生だった。
「体調はどうですか?」
「体は痛いですが、全然平気です」
先生の隣で看護師さんがメモを取っている。
「そうですか。事故に遭ったので、これからまだ痛みは出て来ると思います」
「はい」
「痛み止めの薬を出しておきますね」
「ありがとうございます」