交通事故で記憶喪失になった君と、余命一年の私
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一週間後....
嶺緒が退院する日になった。病院に行ったのはおばさんとおじさん。それから澪緒と私。
ちゃっかり結城家のメンツにお邪魔させてもらっている。いくら幼馴染だとしても流石にちょっと緊張する。
嶺緒の服とか閉まって、杉浦先生とちょっと話をして車に乗った。おじさんと澪緒はお見舞いに何度かきていて、嶺緒はちゃんと家族だってことをわかっている。
だけど、家に帰ったら私たちの家族と退院祝いのパーティーをすることになっている。もちろん嶺緒も知っている。
私の家族に、兄と双子の妹弟がいるということを...それを承知の上で、いいよと言ってくれた。
家に着いて、最初に結城家に入った。
まー当たり前だけどね...自分の家なのに、やっぱりどこかソワソワしている嶺緒。
私と澪緒が嶺緒を2階の部屋まで連れて行った。嶺緒に扉を開けるようにいうと、ちょっとドキドキしながらドアを開けた。
「ここが.....俺の部屋.....」
「そうだよ.....全部嶺緒のものだから、自由に使いなよ」
なんか、上から目線になっちゃった
「お兄ちゃん.....今日私と遊べる?」
「遊べるよ。何して遊ぶ?」
嶺緒がお兄ちゃんの顔つきになった!いくら記憶がなかったとしても、嶺緒は澪緒のお兄ちゃんなんだ!そう思うとちょっぴり嬉しかった。
──ピーンポーン
インターホンが鳴って私たちは1階へ降りた。相手が誰かわかっているから...