交通事故で記憶喪失になった君と、余命一年の私

「車に乗るけど、どうゆう感じがいい?」

「バラバラでいいんじゃない?」

「そうだね、じゃあ自由になってって」

みんながどんどん車に乗っていく。

結果、結城家の車にはおばさんと澪緒、音葉と湊斗が乗って、崎谷家にはお母さんお兄ちゃん私と嶺緒が乗った。

「よし!しゅぱーつ」

隣の車で澪緒が叫んでる。

今日は回転寿司に行くらしい。

「なぁー嶺緒。学校どうだった?」

「あー学校楽しかったよ。みんな普通に接してくれたし」

「そっか、まーこれから頑張れよ」

後ろの席でお兄ちゃんと嶺緒が話してる。お兄ちゃんと嶺緒は前よりも仲良くなった気がする。

二人の会話をしている様子を見ていると歳が近いのもあって、兄弟に見える。

店に着くと車になったメンツで、席に座った。

「久しぶりだなー」

「何から食べよう」

嶺緒とお兄ちゃんはどんどん寿司を取っていく。

「うっま!おい嶺緒食べてみろこれ!」

「うまっ!やば!」

なんか幸せそう。と言うか、どんどん兄弟化してきてますよ、お二人さん。めちゃくちゃ共有しながら食べている二人の前で私とお母さんは黙々と食べていた。

隣の机ではちびっ子達が騒ぎながら食べている。おばさんも大変そう。

「ちょっと月葉、お母さんあっち行ってくるね。大変そうだから」

「わかった!」

お母さんが言ったとなるとこの机には私と、兄弟化してきている二人しかいない。

「おい月葉!!お前も食べてみろってこれ!」

「お兄ちゃん、私はいいから。それより静かにして」

「はいはい」

お兄ちゃんと嶺緒仲良くなったなー。どんどん食べていく2人。

やっぱり男子なんだなーって感じるほどの食べる量。

結果2人で60皿近くまで食べた。

「金額えぐいて」

『11560』

嶺緒達男子だけで半分以上食べている。恐るべし男子高校生と大学生。舐めてたらダメだな。会計が済んだあとみんなで家に戻った。
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