交通事故で記憶喪失になった君と、余命一年の私

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──ピッ..ピッ..ピッ..

ん...なんだか懐かしい匂い...

今年に入ってから嗅いだことがある...それにこの音...どっかで聞いたことが

あっ!!ここは病院だ...目を開けると私はやっぱり病院に居た。...

私あの時学校で倒れて...

事故にあった時よりもたくさんの機械に繋がれている...

私、なんであの時倒れたんだろう...廊下を歩いてる時に、急に胸が痛くなって...そうしたら...倒れた。

私、なんかの病気なのかな?でも、すぐに治るよね...きっと...

機械で繋がれていて、病室には私しかいない。

それに首しか動かせない。なんで?...

──ガラガラ

誰か入ってきた。

「崎谷さん。点滴変えに来ました」

看護師さんだ!看護師さん気づいて!!

「か....ん...ご...し...さん....」

「えっ!崎谷さん!?意識戻ったんですか?」

急いで看護師さんが電話をした。

「先生!!崎谷さん目が覚めました」

「はい...はいわかりました」

看護師さんが電話を終えると私の方を向いた。

「今先生に連絡を入れましたので、もうすぐ来ると思います」

「は...はい....」
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