続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
ーーーー夢を見ていた。
小さい頃、よく、寝る前にお母さんに読んでもらったシンデレラの絵本。
淡いブルーのドレスを着たシンデレラが、背の高い王子様に屈んでもらって、ガラスの靴を履かせてもらうシーンが、大好きで、何度も繰り返し読んでもらった事を思い出す。
ずっと私は、シンデレラに憧れていたけど、シンデレラになんてなれる訳ないと思ってた。
手を伸ばしても、誰もその手を掴んで、なんてくれる訳なくて。
お父さんとお母さんが居なくなってからは、
いつも、いつも、独りぼっちだった。
寂しくて不安で、怖かった……。
ーーーー美弥。
誰かが、私の名を呼ぶ。少し高めの甘い声。その声は、優しくて、あったかくて、ほっとする。
『どこ?』
辺りを見渡すけれど、暗くて、その人のいる場所がわからない。私は、その人の声が聞こえてくる方に向かって、懸命に手を伸ばすが、触れられない。
顔が見えない。
わからない。
それでも、私は、より遠くへ手を伸ばす。
『離さないで……』
早くこの手を掴んで欲しい。抱きしめて欲しい。大丈夫だよって言って……。
ーーーー颯。
小さい頃、よく、寝る前にお母さんに読んでもらったシンデレラの絵本。
淡いブルーのドレスを着たシンデレラが、背の高い王子様に屈んでもらって、ガラスの靴を履かせてもらうシーンが、大好きで、何度も繰り返し読んでもらった事を思い出す。
ずっと私は、シンデレラに憧れていたけど、シンデレラになんてなれる訳ないと思ってた。
手を伸ばしても、誰もその手を掴んで、なんてくれる訳なくて。
お父さんとお母さんが居なくなってからは、
いつも、いつも、独りぼっちだった。
寂しくて不安で、怖かった……。
ーーーー美弥。
誰かが、私の名を呼ぶ。少し高めの甘い声。その声は、優しくて、あったかくて、ほっとする。
『どこ?』
辺りを見渡すけれど、暗くて、その人のいる場所がわからない。私は、その人の声が聞こえてくる方に向かって、懸命に手を伸ばすが、触れられない。
顔が見えない。
わからない。
それでも、私は、より遠くへ手を伸ばす。
『離さないで……』
早くこの手を掴んで欲しい。抱きしめて欲しい。大丈夫だよって言って……。
ーーーー颯。