続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
鈴木店長には、身重の奥様が居て、もうすぐ出産を控えているのだ。
その間、鈴木店長は、産後の奥様のケアと生まれたばかりのお子さんのお世話をする為に、短期アルバイトを募集していて、私は即時採用して貰った。
「でも、冬宮さんも、お金が必要なのは、分かるけど、あまり張り切らないようにね。お腹の赤ちゃんが、一番大切だからね」
「はいっ」
つわりで時々トイレに行かなければならない私は、妊娠中のことも正直に明かした。
また事情から、一人で産み育てること、働くにあたって『綾乃美弥』ではなく、『冬宮美弥』と偽名を、使わせてほしいと頼んだのだが、鈴木店長は、快く快諾してくれた。
「でも、本当に感謝しています。偽名まで使わせて貰って」
「いや、みんな色々と抱えてるもんだからね、お互い様ってことで」
鈴木店長が、こちらを見ながら、安心させるように、大きく頷いた。
私が、偽名で働く事にしたのは、颯が、もしかしたら私を探してくれているかもしれないと思ったから。
そして、冬宮と名乗っているのは、颯の母親の名前である、冬宮瑞季さんから、咄嗟に取った。
「おはよう御座いまーす」
後ろから声がして、私と鈴木店長は同時に振り返る。
「おはよ」
「おはよう御座います」
鈴木店長は、そそくさとレジ横の休憩スペースから煙草を片手に、にっと笑った。
その間、鈴木店長は、産後の奥様のケアと生まれたばかりのお子さんのお世話をする為に、短期アルバイトを募集していて、私は即時採用して貰った。
「でも、冬宮さんも、お金が必要なのは、分かるけど、あまり張り切らないようにね。お腹の赤ちゃんが、一番大切だからね」
「はいっ」
つわりで時々トイレに行かなければならない私は、妊娠中のことも正直に明かした。
また事情から、一人で産み育てること、働くにあたって『綾乃美弥』ではなく、『冬宮美弥』と偽名を、使わせてほしいと頼んだのだが、鈴木店長は、快く快諾してくれた。
「でも、本当に感謝しています。偽名まで使わせて貰って」
「いや、みんな色々と抱えてるもんだからね、お互い様ってことで」
鈴木店長が、こちらを見ながら、安心させるように、大きく頷いた。
私が、偽名で働く事にしたのは、颯が、もしかしたら私を探してくれているかもしれないと思ったから。
そして、冬宮と名乗っているのは、颯の母親の名前である、冬宮瑞季さんから、咄嗟に取った。
「おはよう御座いまーす」
後ろから声がして、私と鈴木店長は同時に振り返る。
「おはよ」
「おはよう御座います」
鈴木店長は、そそくさとレジ横の休憩スペースから煙草を片手に、にっと笑った。