続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
ーーーーピンポーン。
「は?誰だよ、朝っぱらから。てゆうか、管理人の奴、何で勝手にオートロック解除して……」
そこまで言って、颯が口を覆った。
「美弥!服着ろっ」
「え?何、どしたの?」
颯は、さっと、私に毛布を被せると、その辺りに散らばっていた、スーツとワイシャツを拾い上げて身につけていく。
「俺が先に出とくから、着替えたら出てこいよ。紹介する」
「え?誰に?」
「親父」
「えぇ!」
ミャーが、寝室に入ってきて、小さく鳴いて、朝ご飯をせがむ。
颯がミャーを抱き上げて、寝室のドアを開きながら、こちらを振り返った。
「あー、あと……首元あんま見える服、着んなよ、さっき、つけ過ぎた」
「えっ!……」
颯は、頭を掻きながら、ミャーを抱いたまま、玄関へと足を向けた。