続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
私は、お昼休憩を早めに切り上げると、スマホの入った手提げバックを持って、エレベーターのボタンを押した。
屋上から、一つ下がった15階は、社長室や副社長室等、重役の個室が並んでいる。颯が、いるなら、ノックしたいところだが、ラインでやり取りした通り、颯は今、副社長室にはいない。
「早く仕事終わらないかな……」
今日は、仕事が早く終わったら、颯の好きなハッシュドビーフを作ろう。見た目によらず、甘口が好きな颯のために、隠し味で、お砂糖を少しだけ入れるのだ。前回、少年みたいな笑顔で、颯が、おかわりをして、嬉しかった事を思い出した。
そして、私は、エレベーターを待っている間に、もう一度、颯からのラインメッセージを眺めながら、笑みを溢していた。
エレベーターが、到着し、扉がゆっくり開かれる。エレベーターから出てきた人物と目があって、私は、思わず一歩下がった。
「これはこれは、ちょうど良かったな」
エレベーターから、ブロンドの髪を揺らしながら、歩いてきた麗夜は、私の真向かいに立ち、私を見下ろしながら、美しい笑顔を向けた。
「綾乃さん。今から、専務室で打ち合わせさせて貰ってもいい?」
「……北沢課長に、聞いてからでも、構わないでしょうか」
専務室は、颯の副社長室から、斜め向かいにある。
屋上から、一つ下がった15階は、社長室や副社長室等、重役の個室が並んでいる。颯が、いるなら、ノックしたいところだが、ラインでやり取りした通り、颯は今、副社長室にはいない。
「早く仕事終わらないかな……」
今日は、仕事が早く終わったら、颯の好きなハッシュドビーフを作ろう。見た目によらず、甘口が好きな颯のために、隠し味で、お砂糖を少しだけ入れるのだ。前回、少年みたいな笑顔で、颯が、おかわりをして、嬉しかった事を思い出した。
そして、私は、エレベーターを待っている間に、もう一度、颯からのラインメッセージを眺めながら、笑みを溢していた。
エレベーターが、到着し、扉がゆっくり開かれる。エレベーターから出てきた人物と目があって、私は、思わず一歩下がった。
「これはこれは、ちょうど良かったな」
エレベーターから、ブロンドの髪を揺らしながら、歩いてきた麗夜は、私の真向かいに立ち、私を見下ろしながら、美しい笑顔を向けた。
「綾乃さん。今から、専務室で打ち合わせさせて貰ってもいい?」
「……北沢課長に、聞いてからでも、構わないでしょうか」
専務室は、颯の副社長室から、斜め向かいにある。