ONCE【友達の彼氏だと思ってた同級生は、私を溺愛する最強総長さまでした。~ONE 史上最強の暴走族~ 番外編SS】
ファーストコンタクト
わたし、向坂慈美(こうさかいつみ)は、ごく普通の中学3年生。


だけど、周りと違うところと言えば、よく目立つ明るい地毛のロングヘア。

そのせいか、昔から偏見の目で見られることが多く、友達はほとんどいない。


それに、わたしには家族もいない。


…いや。

正確に言うと、『家族』と呼べる人がいない。


両親は早くに亡くしていて、わたしは親戚の家を転々としていた。

そして、中学の進学時に、遠い親戚である今のおじさんとおばさんの家に預けられたのだ。


家にいても最低限の会話しかないし、居候させてもらってもう2年はたつけれど、おじさんとおばさんとの距離が縮まることはなかった。


だから、わたしに『家族』はいない。

そう思っている。


そんな、友達も家族もいないわたしだけれど、唯一『親友』と呼べる存在がいる。
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