【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
そんなエイヴリーの叫び声を聞いたカサンドラはスッキリとした気分で息を吐き出した。


「ありがとう、ブライアン……」

「これでカサンドラの全ては僕のものだね」

「え…?」

「あの男が少しでも君の心に残っていると思うと嫌だったんだ。今日は全てを断ち切れただろう?」


ブライアンの言葉にキョトンとしていたカサンドラはクスクスと微笑んだ。
ブライアンの可愛らしい独占欲はカサンドラにとっては嬉しいものだ。


「あの男が、カサンドラに触れていたと思うと腹立たしいよ」

「……ブライアン」

「おいで……消毒しなくちゃ」

「きゃ…」


ブライアンはカサンドラを抱き抱えた。
カサンドラはブライアンの首に手を回して体を預けた。


「愛してるよ、カサンドラ…」

「……ブライアン」
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