【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
「何だい?」

「わたくしを救ってくれて、ありがとう」

「もう……君には敵わないな」


あの後、借金だらけのエイヴリーがどうなったのか。

ブライアンに問いかけてみると「この国にはいない事は確かだね……」と柔らかい笑みを浮かべながら吐き捨た。

そして、あれだけ持て囃されていたヘイリーも社交界で一切見掛けなくなった。
まさかブライアンが手を回したのかとも思ったが、カサンドラは何も聞かなかった。

(悪い事は全て自分に返ってくるのね……)

そう思わずにはいられなかった。









end
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