【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
「全く……婚約を破棄して欲しいのならば書類くらい用意して頂きたいものですわ」
「…………え」
「よくよく考えたら失礼な話ですわよね……事前の連絡も確認もなしに、いきなり"婚約を破棄する"だなんて」
「……!?」
脇が甘いにも程があります。
せめて連絡くらいはキチンとして頂きたいところでしたが、致し方ありません。
「それなのに手続きの準備も出来ていない……まるでわたくしが拒否することを前提として話を進めているみたいで不愉快ですわ!わたくしだって前もって言ってくだされば、いくらでも対応致しましたのに」
お二人はポカンと口を開けながら此方を見ています。
しかし言葉の意味を理解したのかコーディ殿下は顔を真っ赤にしながら叫びました。
「なっ……!す、すぐに書類を用意しろッ」
周囲の人達が慌てふためく様子を見ながら、皆様に聴こえるように「はぁ……」と溜息を吐きました。
「もう書類は結構ですわ……!」
「……なっ!」
「ご安心下さいませ。わたくし、こんな事もあろうかと自分で書類を用意してきましたの!」
「「~~っ!?」」
「…………え」
「よくよく考えたら失礼な話ですわよね……事前の連絡も確認もなしに、いきなり"婚約を破棄する"だなんて」
「……!?」
脇が甘いにも程があります。
せめて連絡くらいはキチンとして頂きたいところでしたが、致し方ありません。
「それなのに手続きの準備も出来ていない……まるでわたくしが拒否することを前提として話を進めているみたいで不愉快ですわ!わたくしだって前もって言ってくだされば、いくらでも対応致しましたのに」
お二人はポカンと口を開けながら此方を見ています。
しかし言葉の意味を理解したのかコーディ殿下は顔を真っ赤にしながら叫びました。
「なっ……!す、すぐに書類を用意しろッ」
周囲の人達が慌てふためく様子を見ながら、皆様に聴こえるように「はぁ……」と溜息を吐きました。
「もう書類は結構ですわ……!」
「……なっ!」
「ご安心下さいませ。わたくし、こんな事もあろうかと自分で書類を用意してきましたの!」
「「~~っ!?」」