【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
「離してくださいッ」
バレット様の手を振り払おうとした時でした。
「…今すぐヴァレンヌから手を離せ!!」
「アシュトン殿下……!」
「どうして先に行ってしまったんだ!?ヴァレンヌ」
「申し訳ございません、早くこのドレスを皆様に見せたかったのです」
「そうか………今すぐそこを退け。それと、俺の"婚約者"に気安く触れるな」
「…っ!?」
「アシュトン殿下、守って下さりありがとうございます」
わたくしは満面の笑みを浮かべました。
どうやらタイミングはバッチリのようです
バレット様は唖然としながらも、ゆっくりと手を離します。
スヴァルツ王国の第二王子であるアシュトン殿下は、一ヶ月前までこの学園に留学なさってましたが、王国の事情で一旦お帰りになったのです。
そう……わたくしの婚約者はアシュトン殿下でございます。
そしてわたくしとアシュトン殿下はハトコ同士なのです。
バリー殿下とアシュトン殿下、そして姉君のリリー王女様は、小さな頃からわたくしをとても可愛がって下さいました。
バレット様の手を振り払おうとした時でした。
「…今すぐヴァレンヌから手を離せ!!」
「アシュトン殿下……!」
「どうして先に行ってしまったんだ!?ヴァレンヌ」
「申し訳ございません、早くこのドレスを皆様に見せたかったのです」
「そうか………今すぐそこを退け。それと、俺の"婚約者"に気安く触れるな」
「…っ!?」
「アシュトン殿下、守って下さりありがとうございます」
わたくしは満面の笑みを浮かべました。
どうやらタイミングはバッチリのようです
バレット様は唖然としながらも、ゆっくりと手を離します。
スヴァルツ王国の第二王子であるアシュトン殿下は、一ヶ月前までこの学園に留学なさってましたが、王国の事情で一旦お帰りになったのです。
そう……わたくしの婚約者はアシュトン殿下でございます。
そしてわたくしとアシュトン殿下はハトコ同士なのです。
バリー殿下とアシュトン殿下、そして姉君のリリー王女様は、小さな頃からわたくしをとても可愛がって下さいました。