Say I love you狼殿下も手におえない子爵家のジャジャ馬娘のお相手選びww

山娘みそめられる。

🐝1山娘みそめられる。




狼殿下も手におえない子爵家のジャジャ馬娘のお相手選びww
say ILoveYou



コケーッココッコー🐓
クックグルグルグー


朝の目覚めは庭に放し飼いの
数十羽の鶏のモーニングコール
ほぼ一斉に鳴くのだから
ボチボチ目は自然と覚める。


「うう~眠たーい。」
目を細めながら
ふっくらしたベッドからノソノソ
起きたのは
フローレンス、アンダーソン

麦わらを束ねた手作りのベットの
上に放し飼いの鶏やアヒルの
落ち羽根を集めて作った
羽毛布団は気持ちイイ


家の者、全員この作りの同じベットを使用

フローレンスは、ぐじゃぐじゃに
なった髪を梳くために
鏡の前に又ノソノソボテンと座る。

欠伸も出るわ出るわ
まだ眠たい。

可愛らしい頬は桃の実を
思わせるような薄ピンク
目は真っ黒い瞳で愛らしい
ひとつに束ねた長い髪は
クルクルカールに
チョコレートブラウン


身長は158センチと小柄
彼女はモーリス、アンダーソンの
3番目の娘だった。

フローレンスも二人の姉達の様に
18歳で社交界デビューの時期が
迫っていたが全く持って
困った事に興味がない
嫁に行く事など考えてはいない。



アンダーソン家の娘達は
器量良しで二人の姉達も
直ぐ縁談が舞い込んで来た。

そして姉達はお嫁に行ってしまった。

貰い手多数な時が嫁入り時、今なら
選べる、選り取りみどり
選べる時期は短い、花の命は
短いのだ!

「変な男に見初められる前に、自分で選んで後悔しないようにね!」
それはルーシ アンダーソン
母の口癖


フローレンスは四人兄姉
1番上はカール アンダーソン
彼は子爵家を継ぐ意思もなく
今は騎士団長として王家に
使えている。

この土地を守るより国を守る事を
選んだ息子、
子爵家の跡取りとしては
失格だが、騎士団長として名を
馳せたのはアンダーソン家では
皆誇りに思っている。


「あ、今日は大好きな兄様が
帰ってこられる。
こうしちゃ居られない。」


眠い目を擦り擦り頑張って起きた
のはその為
にこやかな顔をしてフローレンスはジーンズとシャツに着替え
ご馳走作る為
三角巾を頭にくるりと巻いた。



「いいか、フローレンス
走り込みを欠かさず
筋肉をつける、そうしないと
剣は握れないぞ」

兄様は常にそう言っていた
兄様は田舎の子爵家より広い広い
世界が見たいと父につげ
父も剣術の頭角を表した兄に
自分の後を継げなど思っていても
言わなかった。
いや、言えなかった!

息子の人生を握りつぶしたく
無かったのだろう
父はそういう人。

たいして財産もなく特産物もない
干からびて行く土地に息子を
縛っておきたくなかった。

子供達は自由に生きていて
ほしい。

そう言って快く兄カールを
送り出した。

兄も残った末っ子フローレンスに
僅かな期待を持っていたのかも
しれない。

フローレンスは田舎が大好きで
子爵家の土地が大好きだった。
山があり川がある海に近いし
遊ぶには最適!

しかし、これといった産物が無く
土地も痩せている。
それに跡取りとなる若者が
次々に都を目指し土地離れが
止まらない。


しかし自分の息子すら
土地を離れて行った。
モーリスは若者を止める事を
諦めた。


そのてんフローレンスは
沢山の使用人の中で残った
年寄り達と過ごすのが
大好きだった。

まさに打って付け
何時もモーリスはフローレンス
の楽しそうな姿を目にする度

「フローレンスが男なら
良かったのに。」
と呟かずには居られない。


そんな父親に
「兄様が金○持って行ったから
お母様のお腹の中に玉残って
無かったエヘヘ」

と明るく笑う。
ヤレヤレ女の子のセリフでは無い
とモーリスは頭をかかえた。





パカパカパカパカヒヒーン
馬の嘶きが高く聞こえ
窓を見ると向こうから
立派な二頭の馬が走り込んできた。
フローレンスは急いで窓か
ら欅の木に飛び移りスルスルスルー
と滑り落ち、見事着地

まっすぐ門へと走り出す
入口で兄様をまった
三角巾もビシッと締め直した。


パカパカパカ
と蹄の音がハッキリと聞こえて来る

2頭の馬は静かにスピードを緩め
門の入口で止まった。

「兄様」
馬を降りたカールにフローレンスは
飛びついた。

「お、おぉお、」
カールはドンと来たフローレンスに
ふらつきながらにこやかな顔
を見せた。

「コラコラ今日は兄様の
友人をお連れした。
粗相のないようにな。」

フローレンスを愛おしそうに
両手で頬を撫で回すカールを
馬に乗った男は見下ろしながら

「鬼の騎士団長殿もそんな顔を
するのだな!
成程、可愛らしい弟だな。」



「あ、リア様これは
弟ではなく、妹で「ハハハ
カール良いのだ
お前がこんなに弟思いなことは
秘密にしといてやるよ。」

カールはやや誤解された事を
気にしながら
はあ、ま!いいか!
面倒臭いし
とそれ以上はその事について
弁解もしなかった。


「夜通し馬を走らせてきた
風呂と食事を用意してくれ」


「はい、兄様」

二人がシャワーを浴びている間に
発酵させていたブレットを焼く
こんがりいい香りが屋敷の外にまで
漂っていく。


兄様はガタイが良く背が高く
目鼻立ちが整ったイケメンだが

兄がリア様と呼ぶ彼も
体つきの良さは兄様とかわらない。

切れ長の黒い瞳は座っていて
居心地悪さを感じさせる
いや威圧感が半端ない

シャワーを浴びた2人に
冷たいミントティーを出してしばらく待ってもらう。

パンが香ばしい香りを放つ


フローレンスは兄に言われた通り
焼いた🍞とブルーベリーの花
から取った蜂蜜それに

朝、メイド達が野菜畑から集めた
カボチャで作ったポタージュ
栽培が簡単で収穫の早い
ベビーリーフのサラダを用意した。

ウロウロする年寄り達を隠す気などなく、よく見れば犬や猫も年取ってボサボサな毛をしているが
のんびり暮らしている様はリアの
心をホノボノとさせていた。

プフッ
「お前んち、年寄りが多いな
アッチも👈コッチも👉バーさん、ジジイばっかりじゃ
しかも犬、猫までwww」


彼は、メイドを見て溜息をつく
まあ無理もない、彼が目にした
メイドは
メアリ70歳、マリア80歳
メリーはなんと85歳!!
リアは干からびた
犬猫はいつからいるか分からない
年齢不問
リアはメイド達を見ながら呟いた。

「お前、物持ちも良いと関心
したが使用人までだとはな
アハハハꉂꉂ」

「ハツ!
まあそうですね
ご覧の通りでございます。
うちには若い者などおりませぬ
庭師のポールやマークは若くても
60代後半
その年が一番若い者達になります。」

「ハア、若いの雇えよ!!
力仕事も大事だろ」

兄の友人は呆れながら呟いた。
それを聞いていたフローレンスは
ムカムカムカ「むかつくーw」

我慢できなくなり
ついに爆発、家族同然の年寄りの
悪口言われては黙っておれんぞ!!

スーハ
「💢うちには頼りになる年寄り
しかおりません。
ただのジジイとババアじゃ無いです。いわばチョーォ、ベテラン揃いなの💢

みんな毎日元気で働いてくれています。お言葉ですがその辺の若者より
力持ちですよ」

ミルクティーを口にしていた彼は
「ほほう」

「こらペシッ イタッ
こちらはお前が刃向かえる
御方では「カール
そこまでだ!!」ハッ!!」
彼は兄様の口を止めた!

フローレンスは目をパチクリ
兄様が低姿勢なのがわからない。

‪あ!!
.。oOもしかしたら管領?
兄様の先輩?
何様だろう?

フローレンスはそれ以上
口は出さなかった。

兄と、いけ好かない兄の友人の
話に耳を傾ける。

「しかし見つかりませんなぁ
どこの娘なのでしょう」

「うーむ!!
ロレンッオの話によると
ホースラデDーレーン国の
娘だろうと言う話だ!!」


「何故そのような事がお分かりに
なられたのでしょう?」

「お前はどこの国の者だと
スピリニッチールR国の言葉で
聞いたらキョトンとして
いたからホースラデDーレーン国の
言葉で聞き直したら
ニッコリ笑ったと言うのだ。」


「はぁ、ロレンツオ様は
何処でその娘と
出会われたのですか?」

「さあ、場所まではわからない
配下の者には
下で待つように山を一人で
散策し楽しんでいたら
鷹が馬目掛けて飛んで来て
ぶち当たり
落馬したようだ。」


「はあ、
成程、鷹巣でもあったのでしょう
馬に乗られていたのなら
鷹から見たら
怪しく見えたのやも
しれません。」


「アハハハハまさにそうだな!
確かその娘は、歳の頃は18か9で
クルクルカールした髪質で
山イチゴの甘い香りがしたそうだ」


「はぁ!!山イチゴです・・か?
山苺・・・」
カールはパンに添えられた山イチゴ
のジャムを見た。

「もう1ヶ月前の話らしいぞ
美味いなパンもスープも
ジャムも濃厚!」
パクパクゴクゴク美味い美味い
と余程お腹が空いていたのか美味い
を連呼する。

「ハッ
お口に合って何よりです。」

(((フンッ!!フローレンスは
『アンタが馬鹿にしたジジイ
とババアが作ったんだヨッ
年寄りにしか出せない
味なんだヨッ、年寄りを馬鹿に
スンナ』と言いたい!
が、ん?兄様達の話を聞いていた
フローレンスは・・・・・

1ヶ月前・・・か?
そう言えばあの御方は大丈夫
だったかしら?

「お嬢様、山イチゴがこんなに
実っているとは、ポールに頼んで
何人か呼びましょう。」
メリーは赤や黄色の一面の
山イチゴに目を震わせそう言った。


「そうねメリー悪いけど
みんなを呼んできて」

「ダメです
お嬢様をお一人にはしておけません。」


「大丈夫よ
お兄様に剣術習ってるし
私は強いのよ!
知らないの?」


!「ああ、確かに
このあいだも村の剣術大会で
男装されて
勝っていらっしゃいましたね。
何処の、どいつだと言われて
いらっしゃいました。」


「あれは腕試しよ
それに、だーぃ好きな賞金出たし
街にはもっと強い男がいるのよ
「勝負⚔️したいものだハーッハハハ」」
とフローレンスはおちゃらけて
声を男らしく低くしてメリーに
言った。


「お、お嬢様・・」
足を開いて高笑いするフローレンスをメリーは諦めていた。

.。oお嬢様に婿様取りは
はたして、できるのか?
渋々とメリーは山道をゆっくり
降りて行った。


ガサガサガサガサゴロゴロゴロゴロ
ブヒヒーンバフッバフッ
ウワ━━━━━━━━━━━ッ

ビクッ
イチゴを摘んでいた、いや食べていたフローレンスの手が止まり
叫び声のした方へと一目散に
飛び出した。


クリーム色のヒラヒラしたスカート
の下に短パン
エプロンは草に引っ掛けたりして
敗れてしまった。


この日、山に行くのになぜスカートだったのかと言うと隣町にパンを売りに出かけ、帰りにメリーに会って

「山へ野いちごを見に行ってきます。」
と言う85歳のメリーを1人で山に
行かせるのは心配だったから
着いてきたと言う訳だ。


山道に飛び出すとガタイのいい
男性が落馬していた。

「うううっ」
うねる様な声を出し足首を左手て
抑えて、彼の右手には手網の先が
握られていた。

隣には立派な黒馬が少し興奮した
ようにバフバフと足をならしていた。

「ドウドウ、ドウドウ」

馬腹や背中を撫で落ち着かせたあと

「大丈夫ですか。」
男性に声を掛けた。
「足を痛められたのですね。」

フローレンスが心配して
足を撫でると
彼が言った。


「☭♅☌♄☍✦♆♆✧✦☓」
(大丈夫だこれしきウッ君は誰だ?)


フローレンスには彼の言葉が
良く分からなかった、
聞き取れなかった、単語の
大丈夫だ、だけ分かった。

まあ、それだけ分かればOKOK
大丈夫なのだろう。

男性はかなり身なりの良い服を
着ていて普通の人には
見えなかった。


金髪の髪にブルーの目
痛い足を我慢してフローレンスの
手伝いの元、馬にやっとこさ
乗った。

「足ですが 、
今はそれ程痛みを感じない
かもですが明日は腫れるかも
しれませんよ。」
フローレンスは下から彼を見上げ
心配そうに言った。

フローレンスも見て見ぬふりが
出来ず。
男性の前にヒラッと乗り手網を
取り上げた。


「♄☍♆✧☌☌☌☍♆」
(え、は?な、何をする。)
フローレンスは何も言わず

男性の手を自分の腰に回し
「しっかり握っててくださいね。」
と慌てる男性を他所目に

パシーンと手網をならし
足で馬腹を軽く蹴って馬を走らせた。

後ろから音を聞きつけて
後戻りしてきたメリーが

《《お嬢さ━━━━━━まぁ》》
《《お嬢さまぁ━━━━━あー》》
と高く高く叫ぶ声が背中で聞えた。


勇ましいフローレンスは髪を
なびかせ
摘んだ野いちごの甘い匂いを身体
全体に染み渡らせ漂わせ
又パシーンパシーンと手綱を
たたいた。

フローレンスの髪や息遣いから
芳醇な甘い香りが振りまかれた。

ロレンツオは今迄、馬で娘の
後ろにしがみつき馬を
走らせた事が無かった。

華奢なウエスト周りを掴み
風に乗って
流れてくる摘みたての
苺の香りの甘い時間を
堪能していた。

風に乗った柔らかい髪がなびき
項の白さがロレンツオの男心を
揺さぶっていた。

「綺麗だ。」

その声はフローレンスには
聞こえていなかった。

暫く走ると向こうから騎馬隊が
来るのがみえた。
フローレンスは馬を止め

目をくるりとさせ可愛らしい
笑顔で振り返り男性に聞いた。

「お知り合いですか?」


男性もこたえる。
「☫☭♄✜⚚♆♅☧✧♄」
(そ、そうだ‼️私の配下の者達だ!!)

フローレンスは
ヒラッと飛び降りて

彼の足を撫でて

「お大事に」
と呟いて馬を降りた。

「۞ڰ۞ڰ۞ڰ۞ڰ#?」
フローレンスは?彼が何を
言っているのか分からずキョトン

「お前はどこの国のものだ?」
この国の言語で彼が又尋ねた時

ニッコリ笑って
パパパパパと走り出し
居なくなった。


右はチャリヤッシュC国
左はミヤリナッサラバM国
真ん中はホースラデDーレーン国、

この三国は何となく言葉が似ている
が微妙に違う。

ロレンツオは、今いる場所が
どこの国か分からなく
なっていた。


一方フローレンスは
85歳のメリーを置き去りに
した事が気になって仕方が無かった。

なんせ山道年寄りには危険



案の定メリーはフローレンスを
老いた体で探し回っていた。

「お嬢様💢」


その日、野いちご摘みはキャンセルになりメリーからこっぴどく
叱られたのを思い出した。

次の日、早朝からポールやマリア達がフローレンス抜きで山に登り
沢山の野いちごを持って帰って来た。

1年分の野いちごのジャムを
使用人総出で作り上げた。
それは毎年恒例の事だった。
収入源の少ない子爵家では
自給自足は当たり前!!
大事な一年行事なのである。


兄様達も車で来れば良いのに
なんで馬?
恐らく遠乗りの訓練なのだろう

フローレンスは馬に餌と充分な
水を飲ませた。

兄様たちの立派な馬を見て、あの人の馬も立派だった、すっかり忘れていた事が頭の中で甦って来る。







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