落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
降り立つとティアリエスが駆け寄ってきた。彼の後ろでは皆が眉を吊り上げてこちらを睨んでいる。ホミとリンレンは唇を噛み締め、辛さを堪えているようだった。
俺は瞬時に姿を変えると言った。
「業火の山へ置いてきた」
「な、なんということを……人間では十分と持ちませんよ!」
ティアリエスは愕然とした。するとティアリエスを押し退けるようにして、ホミが小さな拳を振り上げ殴りかかってきた。
「王様のバカッ! うわああああん、お姉ちゃん、お姉ちゃんを返してよぉ!」
「ホミ……お前、人間に騙されたというのに、まだ、そんなことを……」
「違うもん! パトリシアお姉ちゃんは、あたしとお兄ちゃんが王様に怒られないように庇ってくれたの! それなのに、それなのに……」
泣き喚き、なにを言っているかわからなくなったホミをリンレンが宥める。宥めているリンレンも、俺になにか言いたい様子だ。一体、なんだっていうんだ。憎むべき人間だぞ? それを罰してなにが悪い?
理不尽に責められた俺は、目でティアリエスに助けを求めた。彼なら、わかるように説明してくれると思ったからだ。
俺は瞬時に姿を変えると言った。
「業火の山へ置いてきた」
「な、なんということを……人間では十分と持ちませんよ!」
ティアリエスは愕然とした。するとティアリエスを押し退けるようにして、ホミが小さな拳を振り上げ殴りかかってきた。
「王様のバカッ! うわああああん、お姉ちゃん、お姉ちゃんを返してよぉ!」
「ホミ……お前、人間に騙されたというのに、まだ、そんなことを……」
「違うもん! パトリシアお姉ちゃんは、あたしとお兄ちゃんが王様に怒られないように庇ってくれたの! それなのに、それなのに……」
泣き喚き、なにを言っているかわからなくなったホミをリンレンが宥める。宥めているリンレンも、俺になにか言いたい様子だ。一体、なんだっていうんだ。憎むべき人間だぞ? それを罰してなにが悪い?
理不尽に責められた俺は、目でティアリエスに助けを求めた。彼なら、わかるように説明してくれると思ったからだ。