落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
眼前のアレンにはもう、とげとげしさや怖さがない。呪いが解けたかのように晴れやかな顔で、以前とはまるで別人のよう。彼は、すっと姿勢を正し、真っ直ぐに私を見ると、はっきりと通る声で言った。
「協力する。オレが知っている情報なら包み隠さず話そう」
「ありがとう!」
「おいおい、俺たちはまだこいつを許してないのだが?」
「私もだ。パトリシアに対する暴言、暴力、暗殺未遂、これを簡単には見過ごせないな」
ヴィーとダルシアが苦い顔をしてアレンを見つめる。はぁ……ようやく話が纏まったというのに、なんでこのふたりは蒸し返すのかしら?
「もういいじゃないですか。すんだことですし」
「いや、お二方の言う通りだ。オレのしたことは簡単には許されない。この戦争を終結させた暁には、軍を退き、パトリシア……君の下僕として尽くし罪を償いたい」
「げ、下僕? 困ります!」
「そうだ、困る! パトリシアに尽くすのは俺なのだ! 彼女の番たる、このヴィラン・ヴァン・ヴァンデッドがな!」
ヴィーの渾身の叫びに、ティアリアスが呆れ、ダルシアが目を三角にし、アレンがポカンとする。
「協力する。オレが知っている情報なら包み隠さず話そう」
「ありがとう!」
「おいおい、俺たちはまだこいつを許してないのだが?」
「私もだ。パトリシアに対する暴言、暴力、暗殺未遂、これを簡単には見過ごせないな」
ヴィーとダルシアが苦い顔をしてアレンを見つめる。はぁ……ようやく話が纏まったというのに、なんでこのふたりは蒸し返すのかしら?
「もういいじゃないですか。すんだことですし」
「いや、お二方の言う通りだ。オレのしたことは簡単には許されない。この戦争を終結させた暁には、軍を退き、パトリシア……君の下僕として尽くし罪を償いたい」
「げ、下僕? 困ります!」
「そうだ、困る! パトリシアに尽くすのは俺なのだ! 彼女の番たる、このヴィラン・ヴァン・ヴァンデッドがな!」
ヴィーの渾身の叫びに、ティアリアスが呆れ、ダルシアが目を三角にし、アレンがポカンとする。