落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
適性があったのか、めきめき魔術の頭角を現す兄と、適性に乏しく、いつまで経っても簡単な治癒魔術しか使えない落ちこぼれの私。ダルシアは数十人一度に完璧な治療が出来るけれど、私はたったひとりの怪我しか治せない。しかも、裂傷とかの軽傷だけで、治したあとは極度の疲労が襲うという、負のおまけ付き。体を鍛えればなんとかなるさ、とダルシアは励ましてくれるけれど、私自身、魔術が向いてないのではないか、と感じ始めていた。
そんな私に、ライガンはある魔術を教えてくれた。
「パトリシア。これを作ってみないか?」
「……なんでしょう? 小さくて色鮮やかですが……」
ライガンに手渡されたものは、中央に赤、次に緑・外側に白色の糸で編み込まれた五センチほどの五角形の小物である。長めの紐が付いていることから、首からかける装飾品のようだ。
「これはアミュレットという。作る時に魔術を込めて紋章を編み込むと、身に着けた人を守る効果がある。たとえば、生命力の自然回復とか、呪い回避、魔力の向上やダメージ軽減など。他にもいろいろあるが」
「アミュレット……」
そんな私に、ライガンはある魔術を教えてくれた。
「パトリシア。これを作ってみないか?」
「……なんでしょう? 小さくて色鮮やかですが……」
ライガンに手渡されたものは、中央に赤、次に緑・外側に白色の糸で編み込まれた五センチほどの五角形の小物である。長めの紐が付いていることから、首からかける装飾品のようだ。
「これはアミュレットという。作る時に魔術を込めて紋章を編み込むと、身に着けた人を守る効果がある。たとえば、生命力の自然回復とか、呪い回避、魔力の向上やダメージ軽減など。他にもいろいろあるが」
「アミュレット……」