落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「うむ。お前は手先が器用だし、感受性が豊かな子だ。アミュレット作りにはそんな人間のほうが向いているのだよ」
 師匠ライガンの作ったアミュレットからは、静かに流れる魔力を感じた。持っているだけで心が落ち着き、穏やかな気持ちにさせてくれる。
 私はアミュレットに興味を持った。治癒魔術は苦手だけど、アミュレットなら、こんな私でも力を発揮出来るのではないか、と思ったのだ。
 そう考えて、すぐにアミュレット作りを開始した。
 どうやら私には、アミュレット作りのほうが合っていたらしく、記念すべき第一号をダルシアに渡すと、途端に魔力が溢れ出し、なんと聖剣を生み出してしまったのだ。アミュレット第一号には「魔力向上」の効果を付けており、元々才能の塊であったダルシアの力を飛躍的に向上させたのである。
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