落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「わあ! 可愛い!」
「うん。色鮮やかでとても綺麗だね。パトリシアは、これを作るのが得意なのですね。それで提案とは?」
「これを売って家計の足しにするのはどうかしら?」
「えっ……」
リンレンは小さく驚き、ホミは目を丸くする。
そして、ふたりは徐に座り直し、真剣な表情で言った。
「家計の足し、なんて、そんなこと考えなくてもいいんです。僕たち、パトリシアに働いて欲しくて一緒に住むことを提案したわけじゃないから」
「そうだよ。あたしたちお姉ちゃんがいてくれるだけで楽しいもん」
切実に訴える彼らの言葉を聞いて、涙が出そうになった。どこをどう見ても、毎日ギリギリで生活をしているように思えるのに、リンレンもホミも、出会ったばかりの私を甘やかし過ぎる。
助けてくれて、匿ってくれて。本当にこの二人は心が綺麗なのだわ。
「ごめんね、家計の足し、っていう言い方がよくなかったわ。私もドーランのためになにかしたいの。救護所にいた獣人たちも、アミュレットがあれば防御力が上がって怪我をしなくなるかもしれない。他にもいろんな人の力になれると思うから……どうかしら?」
「うん。色鮮やかでとても綺麗だね。パトリシアは、これを作るのが得意なのですね。それで提案とは?」
「これを売って家計の足しにするのはどうかしら?」
「えっ……」
リンレンは小さく驚き、ホミは目を丸くする。
そして、ふたりは徐に座り直し、真剣な表情で言った。
「家計の足し、なんて、そんなこと考えなくてもいいんです。僕たち、パトリシアに働いて欲しくて一緒に住むことを提案したわけじゃないから」
「そうだよ。あたしたちお姉ちゃんがいてくれるだけで楽しいもん」
切実に訴える彼らの言葉を聞いて、涙が出そうになった。どこをどう見ても、毎日ギリギリで生活をしているように思えるのに、リンレンもホミも、出会ったばかりの私を甘やかし過ぎる。
助けてくれて、匿ってくれて。本当にこの二人は心が綺麗なのだわ。
「ごめんね、家計の足し、っていう言い方がよくなかったわ。私もドーランのためになにかしたいの。救護所にいた獣人たちも、アミュレットがあれば防御力が上がって怪我をしなくなるかもしれない。他にもいろんな人の力になれると思うから……どうかしら?」