落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「ええ、もちろん。昔ルルドさんたちには、お世話になったものね。うちの生糸でよかったら好きなだけ使って」
「ありがとうございます!」
私たち三人は、同時に叫び、頭を下げた。
「頭を上げろよ。ドーランの民はみんな仲間だろ! 畏まんなって! さあ、食え食え。料理が冷めちまうぞ」
トネリは照れ臭そうに頭を掻きながら、私たちの前に、岩みたいに大きなパンをドンと置いた。食卓についてから、もうすでにたくさん食べている。シチューの皿が空いた側から足されるので、お腹はもうタプタプのパンパン。他になにかが入る余地は皆無である。しかし、ほんのひと切れ口にしてみると、これが驚くほど甘くて美味しい。岩みたいなパンの上には砂糖衣がかけられていて、まるでデザートのよう。あまりの美味しさに次から次へと手が伸び、気付くと平らげていた。
食事が済み、リンレンとホミはトネリの手伝いをしに農場に行った。私は生糸を選びにマゴットに同行する。糸紡ぎの職人であるマゴットは、専用の部屋を持っており、そこで一日中仕事をしているらしい。
「ありがとうございます!」
私たち三人は、同時に叫び、頭を下げた。
「頭を上げろよ。ドーランの民はみんな仲間だろ! 畏まんなって! さあ、食え食え。料理が冷めちまうぞ」
トネリは照れ臭そうに頭を掻きながら、私たちの前に、岩みたいに大きなパンをドンと置いた。食卓についてから、もうすでにたくさん食べている。シチューの皿が空いた側から足されるので、お腹はもうタプタプのパンパン。他になにかが入る余地は皆無である。しかし、ほんのひと切れ口にしてみると、これが驚くほど甘くて美味しい。岩みたいなパンの上には砂糖衣がかけられていて、まるでデザートのよう。あまりの美味しさに次から次へと手が伸び、気付くと平らげていた。
食事が済み、リンレンとホミはトネリの手伝いをしに農場に行った。私は生糸を選びにマゴットに同行する。糸紡ぎの職人であるマゴットは、専用の部屋を持っており、そこで一日中仕事をしているらしい。