落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
そうやって他愛もない話をしながら、薬草摘みに精を出す。持って来た手籠がいっぱいになる頃には、太陽は中天で輝いていた。
「このくらいあったら四日はもつかなー」
「そうなの? じゃあ、もう終わり?」
「うん……あ、見て! ファルさんたちが帰ってきたよ?」
ホミが指差す方向には、警備から戻ったらしいファルたちの姿があった。
こちらはドーランの秘密の入り口の西側。ちょうど午前の警備が終わった獣人たちが戻る時刻だ。
今日も怪我を負わされているのかしら? と思い目を凝らしていると、視線を感じたのか、一番前を歩くファルが振り返った。
「あっ! パトリシアさん!」
言うや否や、彼はこちらに駆け出した。すると、後続の獣人たちも一斉にやって来る。大柄な獣人が十人、私目掛けて全力疾走する様子は、ちょっとした恐怖映像だった。
「な、なに? 私、なにかした?」
「どうしたんだろうね? でも、怪我はしてないみたいよ? 元気に走っているもん」
「……本当だわ」
笑顔で駆けてくるファルは、昨日のように腕を庇うこともなく元気そうだ。それは他の獣人も同じである。
「やあ、こんにちは!」
「このくらいあったら四日はもつかなー」
「そうなの? じゃあ、もう終わり?」
「うん……あ、見て! ファルさんたちが帰ってきたよ?」
ホミが指差す方向には、警備から戻ったらしいファルたちの姿があった。
こちらはドーランの秘密の入り口の西側。ちょうど午前の警備が終わった獣人たちが戻る時刻だ。
今日も怪我を負わされているのかしら? と思い目を凝らしていると、視線を感じたのか、一番前を歩くファルが振り返った。
「あっ! パトリシアさん!」
言うや否や、彼はこちらに駆け出した。すると、後続の獣人たちも一斉にやって来る。大柄な獣人が十人、私目掛けて全力疾走する様子は、ちょっとした恐怖映像だった。
「な、なに? 私、なにかした?」
「どうしたんだろうね? でも、怪我はしてないみたいよ? 元気に走っているもん」
「……本当だわ」
笑顔で駆けてくるファルは、昨日のように腕を庇うこともなく元気そうだ。それは他の獣人も同じである。
「やあ、こんにちは!」