落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
少し離れている間に、そんな人物が国の中枢に入り込んでいたなんて。突然始まった戦争となにか関わりがあるのかしら?
そんなことをぼんやりと考えながら私は蒸した鳥料理を口に運んだ。女主人は新しく出来た料理を後ろのテーブルの兵士に運び、慌ただしく働き出す。
結局、戦争の原因は、バーディア国の人にもわからないということね。王宮でもう少し詳しいことがわかるといいけれど。
残ったパンを果実水で流し込むと私は店を出た。
王宮正門の衛兵にダルシア宛の手紙を見せ、彼が来られない理由と私が来た理由を告げる。すると、衛兵は不審そうな顔をして、周りの兵士を呼び、なにやら相談を始めた。しばらくして、その中のひとりが王宮内部に消える。私はそのまま正門で待たされ、衛兵たちの疑念に満ちた目にさらされた。聖騎士ダルシアが来ると思っていたのに、手紙を持って来たのは妹と名乗る女。胡散臭いことこの上ない。
果たして国王陛下に会うことは出来るのか……と心配していると、内部に消えた衛兵が戻って来た。
「付いて来い。国王陛下と神官長がお会いになるそうだ」
「あ、はい! ありがとうございます」
そんなことをぼんやりと考えながら私は蒸した鳥料理を口に運んだ。女主人は新しく出来た料理を後ろのテーブルの兵士に運び、慌ただしく働き出す。
結局、戦争の原因は、バーディア国の人にもわからないということね。王宮でもう少し詳しいことがわかるといいけれど。
残ったパンを果実水で流し込むと私は店を出た。
王宮正門の衛兵にダルシア宛の手紙を見せ、彼が来られない理由と私が来た理由を告げる。すると、衛兵は不審そうな顔をして、周りの兵士を呼び、なにやら相談を始めた。しばらくして、その中のひとりが王宮内部に消える。私はそのまま正門で待たされ、衛兵たちの疑念に満ちた目にさらされた。聖騎士ダルシアが来ると思っていたのに、手紙を持って来たのは妹と名乗る女。胡散臭いことこの上ない。
果たして国王陛下に会うことは出来るのか……と心配していると、内部に消えた衛兵が戻って来た。
「付いて来い。国王陛下と神官長がお会いになるそうだ」
「あ、はい! ありがとうございます」